こたつは何Wあれば足りる?定格Wと1時間の電力量の違いを公式の数字で見る

こたつ・電気毛布

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当サイトの入口記事の目安では、こたつの天板が80×60cm前後なら300W帯、120×80cm前後なら510〜600W帯のヒーターが目安になります。ただしW数(ワット数)は「ヒーターが出せる最大値」であって、1時間あたりの電気代とは比例しません。実際、メトロ電気工業の取扱説明書を確認すると、定格500Wの機種と600Wの機種で、1時間あたりの電力量・電気代がどちらも約180Wh・約5.6円になっている組み合わせがあります。この記事は、こたつのW数が何を表す数字で、1時間あたりの電力量・電気代とどう結びつくのかを、各社が取扱説明書・商品ページで公表している数字だけを使って整理する回です。材料は、2026年9月18日と9月22日に当サイトが各社の公式ページ・取扱説明書PDFを開き直して書き写した数字です。

こたつ・電気毛布シリーズ全体の目次

こたつ・電気毛布シリーズ全8本の位置関係を示す図(この記事は6本目「こたつは何Wあれば足りる?」)

こたつ・電気毛布シリーズ

  1. こたつのヒーターは結局どれがいい?石英管・ハロゲン・コルチェ・カーボンの違い【呼び名の翻訳表つき】
  2. 電気毛布は掛け・敷き・兼用のどれ?
  3. メトロのこたつヒーターの機能を1つずつ
  4. コイズミのこたつと電気毛布の機能を1つずつ
  5. 電気毛布の電気代「1時間1円台」のからくり(準備中)
  6. この記事:こたつは何Wあれば足りる?
  7. こたつは天板サイズの段ごとにどれ?
  8. こたつ・電気毛布の2026年シーズンの新製品(新着情報)(準備中)

まず答え:天板サイズとW帯の対応

天板サイズ(約80×60cm・約75×75cm・約120×80cm)とW帯(300W帯・500W帯・510〜600W帯)の対応表

この3段(約80×60cm・約75×75cm・約120×80cm)は、メーカーの公式区分ではありません。当サイトの入口記事が、メトロ・山善・コイズミの公式の実例を並べて作った目安で、当サイトの結論編もこの3段をそのまま使っています。この記事も同じ3段にW数を重ねて見ていきますが、W数は目安であって、すべての機種がきれいに当てはまるわけではありません(後述の「なぜこの3段で分けたのか」)。

天板サイズの目安 入口記事のW帯の目安 この記事に出てくる型番の例
約80×60cm 300W帯 山善 80×60cm用ヒーター(NCH-302・定格300W)。ただし結論編の第1候補はメトロ MCU-501E(DKB)(定格500W)で、300W帯より上です(下記)。
約75×75cm 500W帯 コイズミ KTR-31260S(定格500W、この記事では扱いません)
約120×80cm 510〜600W帯 メトロ MHU-601E(DKB)・MSU-601E(DKB)(定格600W)、山善 NCHF-500(定格510W)

この記事の材料

数字はすべて、メトロ電気工業の取扱説明書PDF(MCU-501E(DKB)・MHU-601E(DKB)・MSU-601E(DKB)・MSU-501H(KB)・MS-303H(KB)の5本)、山善の商品ページと取扱説明書(80×60cm用・120×80cm用)、ニトリの商品ページを、2026年9月18日・9月22日に当サイトが開いて書き写したものです。出典は末尾にまとめて置きます。

なぜこの3段で分けたのか

当サイトの結論編は、この3段について「こたつの天板サイズには、公的な区分がありません。そこでこの記事は、入口記事の『天板サイズとWの目安』の表にある約80×60cm(300W帯)・約75×75cm(500W帯)・約120×80cm(510〜600W帯)の3つを、そのまま段にしました。この3つはメーカーの公式の区分ではなく、入口記事がメトロ・山善・コイズミの公式の実例を並べて作った目安です。」と書いています。この記事も同じ3段を借りていますが、公式が定めた区分ではないため、例外もあります。たとえば、ニトリのフラットヒーターこたつ(105NA)は本体サイズが幅105×奥行75cm前後の大きめのこたつですが、定格は300W帯です。また、メトロ MCU-501E(DKB)は定格500Wでも、適合卓サイズの目安は〈最大〉150×90×71cmまでと幅が広く、80×60cmの段だけに収まる機種ではありません。

W数は「最大値」であって、実際の消費電力ではない

メトロMCU-501E(DKB)取扱説明書の仕様欄「最大500W・最小90W」を示す図

メトロ MCU-501E(DKB)の取扱説明書は、仕様欄に「最大 500 W 最小 90 W」と書いています。つまりカタログなどで見る「500W」は、ヒーターが出せる一番強い状態の値で、実際にこたつを使っているときの消費電力はこれより小さくなります。ただし、小さくなる仕組みは機種によって違います。

MCU-501E(DKB)・MHU-601E(DKB)・MSU-601E(DKB)の3機種は、取扱説明書の仕様欄に「感熱抵抗素子による位相制御」とあり、MCU-501E(DKB)の取扱説明書は「ご使用中にヒーターの明るさが変わります。これは温度制御によるもので異常ではありません。」と説明しています。電源を切ったり入れたりするのではなく、連続的に出力を調整するしくみです。一方、MSU-501H(KB)・MS-303H(KB)や山善の機種は「可変式サーモスタット」で、ヒーターの点灯・消灯を繰り返す「断続運転」です。当サイトの入口記事が説明している断続運転(設定温度に達すると一旦通電を止めるしくみ)は、このサーモスタット式の機種に当てはまります。

そのため、この記事では「定格W」ではなく、各社が取扱説明書に書いている「1時間あたりの電力量(Wh)」と「1時間あたりの電気代」を比べる材料として使います。

コントローラーの違い

メトロの5機種は、温度を保つしくみの名前が2種類に分かれています。MCU-501E(DKB)・MHU-601E(DKB)・MSU-601E(DKB)は「手元電子コントロール式(連続電力自動制御)」=位相制御、MSU-501H(KB)・MS-303H(KB)は「温調ツマミ無段階可変式」=可変式サーモスタットです(メトロの取替ヒーター一覧より)。なぜ定格Wが違っても1時間あたりの電力量が近い値に収まるのかは、公式ページに説明がなく、この記事では理由を推測しません。同じメトロ・同じ測定条件の中でも、位相制御のMCU-501E(DKB)(500W・約180Wh)と、サーモスタット式のMSU-501H(KB)(510W・約170Wh)のように、方式が違っても1時間あたりの電力量が近い組み合わせがあります。この記事では、どちらの方式がより優れているかを当サイトが判定することもしません。

同じ条件で比べる:メトロと山善の電力量

メトロ4機種・山善2機種の強運転・1時間あたり電力量(Wh)を並べた棒グラフ

電力量は、測定条件(室温・こたつの大きさ・ふとんの厚さ・単価)がそろっている組でだけ比べられます。今回の材料の中で、条件がそろっているのは次の2つの組です。

メトロの4機種(室温20℃・80×80×34cmの卓・厚さ5cmのふとん・人が入らない状態で5時間・単価31円/kWh)

型番 定格 強・1時間の電力量/電気代 弱・1時間の電力量/電気代
MCU-501E(DKB) 500W(最大500W・最小90W) 約180Wh・約5.6円 約70Wh・約2.2円
MHU-601E(DKB) 600W(最大600W・最小90W) 約180Wh・約5.6円 約70Wh・約2.2円
MSU-601E(DKB) 600W 約180Wh・約5.6円 約70Wh・約2.2円
MSU-501H(KB) 510W 約170Wh・約5.3円 約80Wh・約2.5円

定格が500Wから600Wまで100W違う4機種を並べても、強運転の電力量は約170〜180Wh、電気代は約5.3〜5.6円の範囲に収まっています。この4機種にはいずれも当サイトの商品カードがあります。

山善の2機種(室温20℃・80×80×38cmの卓・5時間・単価31円/kWh)

型番 定格 強・1時間の電力量/電気代
80×60cm用(NCH-302) 300W 約112Wh・約3.5円
120×80cm用(NCHF-500) 510W 約180Wh・約5.6円

山善の2機種は、条件がそろった組の中では定格の差(300W→510W・約1.7倍)に近い形で電力量も増えています(112Wh→180Wh・約1.6倍)。山善のこの2機種どうしを比べても、組み合わせによって定格との関係が違って見えることが分かります。山善のこの2機種は、2026年9月18日時点で当サイトにまだ商品カードを用意できていません。

条件が違うものを並べて比べない理由

測定条件が違うメトロMS-303H(KB)とニトリ105NAを他の機種と並べて比べない理由を示す図

今回の材料には、上の2つの組と条件がそろわないものが2つあります。

  • メトロ MS-303H(KB)(定格300W)は、取扱説明書の測定条件が幅75×奥行75×高さ34cmの卓で、他の4機種(80×80×34cm)と卓の大きさが違います。取扱説明書には強約160Wh・約5.0円、弱約80Wh・約2.5円とあります。条件が違う4機種の表には入れません。この型番の商品カードは、当サイトが確認中のため、今回は目印を置いていません。
  • ニトリのフラットヒーターこたつ(105NA・商品コード5630455)は、商品ページで「1時間当たりの電気代の目安【弱 2.2円/強 3.9円】」と公表していますが、単価が27円/kWhで計算されており(メトロ・山善の31円/kWhとは違います)、測定条件の卓も75×75×34cmです。当サイトにはまだ商品カードを用意できていません。

この2機種と、上のメトロ4機種・山善2機種を同じ表で「いちばん安い」「いちばん高い」と順位付けすることはできません。当サイトの結論編のよくある質問も、「会社が違う型番どうしは測り方が違うので、並べて比べないでください」と書いています。

300Wで足りる人・600Wが必要な人

天板サイズ別のW帯の目安を示すフローチャート(約80×60cm前後→300W帯、約120×80cm前後→510〜600W帯)

この記事で確認できた組み合わせは、80×60cm前後のひとり〜ふたりで使うサイズなら300W帯、120×80cm前後の大きいサイズなら510〜600W帯です。ただし前の見出しのとおり、これは当サイトの入口記事が作った目安であり、メトロ MCU-501E(DKB)(500W)のように目安の帯をまたいで使える機種もあります。

取替ヒーターを検討する場合は、W数だけでなく「適合卓サイズの目安」を必ず確認してください。メトロの取替ヒーター一覧(公式ページ)が公表している目安は次のとおりです。

型番 定格 適合卓サイズの目安
MCU-501E(DKB) 500W 〈最小〉60×60×34cm〜〈最大〉150×90×71cm
MHU-601E(DKB) 600W 〈最小〉60×60×34cm〜〈最大〉180×90×34cm
MSU-601E(DKB) 600W 〈最小〉60×60×34cm〜〈最大〉180×90×34cm
MSU-501H(KB) 510W 〈最小〉60×60×34cm〜〈最大〉150×90×34cm
MS-303H(KB) 300W 〈最小〉60×60×34cm〜〈最大〉105×75×34cm

120×80cmの卓に、適合の上限が105×75×34cmのMS-303H(KB)を付けたい、という選び方は目安から外れます。適合卓サイズの目安は型番ごとに公式が定めているため、W帯だけで判断せず、この表と手元のこたつのサイズを見比べてください。

向いていない人・急いで買わなくてよい人

  • 電気代を1円単位で正確に予測したい人は、この記事の数字が向きません。取扱説明書の電気代は決まった室温・卓のサイズ・運転時間での目安で、実際の使用条件(部屋の広さ・季節・こたつの中の状態)によって変わります。
  • 120×80cm前後の大きいこたつに、300W帯のMS-303H(KB)を付けたい人は、適合卓サイズの目安(〈最小〉60×60×34cm〜〈最大〉105×75×34cm)から外れるため、この記事の型番の対象外です。
  • 部屋全体を暖めたい人には、こたつは体の周りだけを温める器具のため、他の暖房器具を検討する余地があります。
  • フラットヒーターの性能全般を知りたい人には、この記事で確認できたのはニトリの1機種の数字だけで、フラットヒーター全体について言えることは今のところありません。

よくある質問

こたつのW数に関するよくある質問5問をまとめた図

Q. 600Wの方が早く暖まりますか?

A. 「立ち上がりが早く、速熱・速暖性に優れています」という公式の説明は、ハロゲンヒーターの種類の性質として書かれているもので、W数の大小を比べた記述ではありません。この記事の材料の範囲では、W数と暖まる速さを結びつける公式の記載を確認できませんでした。

Q. 定格Wを31円で単純にかけ算すると、公式の電気代と合わないのはなぜですか?

A. 定格Wはヒーターが出せる最大値だからです。理由の一部はサーモスタット式の機種(MSU-501H(KB)・MS-303H(KB)・山善)の「断続運転」で説明できますが、MCU-501E(DKB)・MHU-601E(DKB)・MSU-601E(DKB)は「位相制御」という別の仕組みで、断続運転ではありません。断続運転そのものの説明は入口記事にあります。

Q. 天板が120×80cmのこたつに300Wのヒーターを付けても大丈夫ですか?

A. この記事で確認した300W帯の機種のうち、メトロMS-303H(KB)は適合卓サイズの目安が〈最大〉105×75×34cmで、120×80cmより小さい卓向けです。山善の80×60cm用こたつは、公式ページで「こたつテーブル本体のみかこたつテーブル本体とこたつ布団の2点セットからお選びいただけます」と案内されている商品で、当サイトが確認した商品ページには、交換用ヒーターのような「適合卓サイズの目安」の項目は見当たりませんでした。どちらも公式の仕様欄を先に確認してください。

Q. 会社が違うこたつどうしで、この記事の電気代を並べて比べてよいですか?

A. 単価(31円か27円か)や測定に使った卓の大きさが会社によって違うため、単純に並べて順位を付けることはできません。

Q. ニトリのフラットヒーターは300Wだから省エネですか?

A. 単価が27円/kWhで計算されており、31円/kWhのメトロ・山善とは前提が違います。1機種の数字しか確認できていないため、フラットヒーター全般が省エネかどうかはこの記事では判断できません。

まとめ

こたつのW数と天板サイズの対応(80×60cm前後で300W帯、120×80cm前後で510〜600W帯)は、当サイトの入口記事が公式の実例を並べて作った目安で、メーカーの公式区分ではありません。W数自体もヒーターが出せる最大値であって、実際の電気代とは比例しません。メトロの4機種(500W〜600W)では、強運転の電気代が約5.3〜5.6円の範囲に収まっていました。電気代を比べるときは、W数ではなく、測定条件がそろった機種どうしの「1時間あたりの電力量・電気代」を見てください。天板のサイズに迷ったら、当サイトの結論編で段ごとの型番を確認できます。

注記:数字の条件

  • メトロ MCU-501E(DKB)・MHU-601E(DKB)・MSU-601E(DKB)・MSU-501H(KB):室温20℃・幅80×奥行80×高さ34cmの卓・厚さ5cmのふとん・人が入らない状態で5時間運転させた時の値。単価31円/kWh。
  • メトロ MS-303H(KB):幅75×奥行75×高さ34cmの卓・室温20℃・厚さ5cmのふとん・5時間運転の値。単価31円/kWh。
  • 山善(80×60cm用・120×80cm用):室温20℃・幅80×奥行80×高さ38cmの卓・5時間運転の値。単価31円/kWh。
  • ニトリ(105NA):室温20℃・幅75×奥行75×高さ34cmの卓・厚さ5cmの綿ふとん・人が入らない状態で5時間運転させた時の値。単価27円/kWh(税込)。「調査:メトロ電気工業調べ」と商品ページに記載。
  • 単価31円/kWhは、公益社団法人 全国家庭電気製品公正取引協議会が公表している目安単価(令和4年7月22日改定)です。

出典

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