※本記事にはアフィリエイト広告(PR)を含みます。掲載する数値は、後述の三菱電機・コロナ・シャープ・パナソニック各社の公式サイト・公式仕様ページの表記をそのまま書き写したもので、実機で測定したものではありません。
「除湿機は冬に弱い」という話を見て、結局どのくらい弱くなるのか気になったことはありませんか。この記事はコンプレッサー式が冬に弱くなる理由を公式の説明から確認し、室温10℃で実際に何L/日除湿できるかを、公式が数字を出している機種だけで確認する回です。2026年9月22日に各社公式サイトで逐語を確認しました。
このシリーズ(衣類乾燥除湿機・全7本)の目次
除湿機の記事は7本で1組です。これは5本目です。
- 除湿機はコンプレッサーとデシカントどっち?【公式の説明だけで決める】(公開ずみ)
- シャープの衣類乾燥除湿機の機能を1つずつ解説(公開ずみ)
- コロナの衣類乾燥除湿機の機能解説(公開ずみ)
- 除湿機の「衣類乾燥 約54分」は何の条件か?(公開ずみ)
- 除湿機は冬に弱いと言われる理由は? コンプレッサー式に霜がつく仕組みと、10℃で何L/日除湿できるかの公式値(この記事)
- 除湿機は方式ごとにどこがいい? コンプレッサー式はコロナ、デシカント式とハイブリッド式はシャープ、電気代優先はパナソニック…(公開ずみ)
- 除湿機の新製品(準備中)
先に3行で
- コンプレッサー式が冬に弱くなる理由を、三菱電機は「冷却器(蒸発器)」が低温時に霜がついてしまい除湿ができなくなるため」と公式に説明しています。
- 「定格27℃で24.5L/日」という数字は、室温10℃の冬にはそのまま使えません。三菱電機は室温10℃のL/日を3機種で公式に出しており、冬モードの値がある2機種では24.5L/日の機種が7.0L/日に、定格18L/日(60Hz)の機種が5.0L/日(60Hz)まで下がります
- 各社は霜取り運転・冬モード・ヒーター併用・デシカント方式などで冬の弱点に手当てしています。ヒーターを使う方式は電気代に注意が必要です

結論:コンプレッサー式が冬に弱い理由は公式が説明している。ただし「27℃で◯L/日」は冬の数字ではない
除湿機のカタログに載っている「定格除湿能力◯L/日」は、多くの場合室温27℃・湿度60%で測った数字です。三菱電機のMJ-PV250ZXの場合、定格は24.5L/日ですが、公式仕様・特長ページには「室温10℃、相対湿度70%時の除湿能力比較(冬モード7.0L/日、強運転4.3L/日)インバーター最適制御と風量アップによる効果。」という注記があります。27℃の定格値をそのまま冬に当てはめることはできません。同じ三菱電機のMJ-PHDV24ZXの特長ページにも「室温10℃、相対湿度70%時の除湿強運転能力比較。(同一機種インバーター最適制御と風量アップによる効果あり7.0L/日、効果なし4.6L/日)」という注記があり、こちらは「冬モード」ではなく強運転どうしの比較です。なぜ下がるのか、その理由も三菱電機は公式に説明しています。

なぜ弱いか:冷却器(蒸発器)に霜がつく(三菱電機の説明)
三菱電機のMJ-P180ZX特長ページは、冬を苦手とする理由をこう説明しています。
「コンプレッサー式除湿機が冬を苦手とする理由は、空気を冷やして結露させる「冷却器(蒸発器)」が低温時に霜がついてしまい除湿ができなくなるためです。三菱電機は「冷却器(蒸発器)」を自動で温めて取り除く「おまかせ霜取り」機能を搭載。冬の寒い日でも効率的に霜取りをすることで、運転を止める時間を短縮してしっかりと除湿することができます。冬の低温時には「強」運転時よりも風量を上げることができる、冬モードにすることで除湿量を上げることができます。」
同ページの脚注は「おまかせ霜取り」を「熱交換器に霜がついた時に自動で霜取りをする機能。」と定義しています。つまり、室温が低いと冷却器(蒸発器)に霜がついて除湿が止まる時間が生まれるということです。この点はコロナも公式FAQで認めており、「室温が低いと熱交換器に霜が付くため定期的に霜取り運転をいたします。故障ではありません。」(FAQ 2506)と説明しています。

使用可能温度の下限は機種で違う
「何℃まで動かせるか」という下限も仕様ページに明記されています。
| 社 | 型番 | 使用可能温度 |
|---|---|---|
| シャープ | CV-UH160 | 1〜38℃(ヒーターON時)/ヒーターOFF時は4〜38℃ |
| シャープ | CV-U60 | 1〜38℃ |
| シャープ | CV-U190・CV-U71・CM-U100 | 4〜38℃ |
| 三菱電機 | MJ-PV250ZX・MJ-P180ZX・MJ-PHDV24ZX | 1℃〜40℃ |
| 三菱電機 | MJ-M120ZX | 7℃〜40℃ |
| コロナ | 床置き9機種 | 約5〜40℃ |
三菱電機のMJ-M120ZXは、下限が7℃とほかの3機種(1℃)より高いので注意してください。MJ-M120ZXは、この記事で説明している「冬モード」を搭載していません。1℃という下限は「1℃でも運転できる」という意味で、定格どおり除湿できるという意味ではありません。三菱電機は「1℃70%時の除湿能力は2.0L/日以下になります。」と注記しています。
コロナは床置き9機種を「約5~40℃」としていますが、公式FAQ 2508の質問文には「Pシリーズは1℃~40℃」という記載もあり、公式内で2通りの表記が確認できます。パナソニックの3機種は仕様ページがJavaScriptで描画されており、本日この項目を確認できませんでした。

各社の冬の手当て:霜取り・冬モード・ヒーター併用・デシカント
- 三菱電機:「おまかせ霜取り」機能と「冬モード」を搭載。霜取りで運転が止まる時間を短縮し、冬モードでは強運転より風量を上げて除湿量を確保します
- コロナ:Hシリーズは「冬モード 寒い冬でもパワフル除湿。室温が10℃を下回ると、ヒーターを併用したパワフルな除湿運転を行います。」WHシリーズは「コンプレッサー式除湿機(ヒーター併用タイプ)」で、冬季などはヒーターを併用して衣類乾燥の時間を短縮します(コロナ調べ・8畳10℃5kgでヒーターON340分/OFF560分)。CDSC-H8026Xはヒーター温風とサーキュレーターを連動させます
- シャープ:CV-UH160は「コンプレッサー方式とデシカント方式を組み合わせ、室温や運転に応じてヒーターのON/OFFを切り替える」オールシーズン・ハイブリッド方式。デシカント式のCV-U60は「室温の影響を受けにくく、低温時でも安定した除湿能力を発揮します。」としています
- パナソニック:エコ・ハイブリッド方式にデシカントは含まれておらず、次の章のとおり冬は衣類乾燥時間が延びます
ヒーターを使う手当ては電気代が上がることに注意が必要です。除湿機自体の排熱で室温が上がる点は、冬はむしろマイナスになりにくい一方、夏に使うときは注意してください。

冬になると衣類乾燥時間はどれだけ延びるか(20℃→10℃)
除湿能力(L/日)だけでなく、衣類乾燥時間(JEMA-HD090:2017・洗濯物2kg条件)も、20℃(梅雨条件)と10℃(冬条件)の両方を公式に出している機種があります。確認できたのは次の5機種です(F-YEX200Dは2つの値があるため表は6行になります)。
| 型番 | 20℃(梅雨条件) | 10℃(冬条件) | 延び |
|---|---|---|---|
| シャープ CV-UH160(ハイブリッド) | 約54分 | 約70分 | +16分 |
| シャープ CV-U60(デシカント) | 約99分 | 約109分 | +10分 |
| パナソニック F-YEX200D(速乾+) | 約70分 | 約99分 | +29分 |
| パナソニック F-YEX200D(モードの公式表記なし) | 80分 | 125分 | +45分 |
| パナソニック F-YEX120B(モードの公式表記なし) | 90分 | 135分 | +45分 |
| パナソニック F-YEX90D(モードの公式表記なし) | 125分 | 177分 | +52分 |
この5機種の範囲では、デシカント式のシャープCV-U60の延びが+10分と最も小さく、パナソニック3機種は+29分〜+52分と延びが大きくなっています。ただし確認できたのはこの5機種だけで、方式ごとの一般的な傾向として結論づけたものではありません。三菱電機は室温20℃の値のみ確認でき、冬条件は見つけられませんでした。

結露に効くと公式が書いている範囲・書いていないこと
「除湿機で窓の結露は減るのか」について、各社は用途として結露対策を挙げています。三菱電機のMJ-M120ZX特長ページは「窓や壁のいやな結露も見逃しません。」、MJ-PHDV24ZXは「夏の湿気から冬の結露まで対応できる。」としています。ただし、「除湿機で窓の結露が何%減る」といった公式の数値は、今回確認した範囲では見つけられませんでした。「見つけられなかった」は数値が存在しないという意味ではありません。
除湿運転中は室温が上がります。コロナの公式FAQは「冷えません。除湿機を密閉した室内で使用した場合、除湿機の排熱により室温は2~4℃ほど上昇します。 ただしこれは当社環境試験室(約9畳)にて測定した場合の数値です。」と説明しています。冬の室温上昇は結露対策にマイナスではありませんが、暖房代わりになるとは書いていません。
この記事の情報が向いている人・向いていない人
- 「冬にどの機種を買うか」を1台だけ知りたい人には向きません(結論編=6本目)
- 「定格27℃で◯L/日」を冬にそのまま当てはめてよいか、使用可能温度の下限を確認してから購入したい人には、この記事の比較表が参考になります
- 結露が完全になくなる数字を期待している人には向きません
結論編・メーカー詳細との接続、参考リンク
この記事は条件の読み方を確認する回で、特定の1台を推薦する回ではありません。冬の性能も踏まえたおすすめ機種は結論編(6本目)「除湿機は方式ごとにどこがいい?」へ。この記事に置いたのは次の7機種です。
商品カードについて(正直に書きます)
上のカードのうち、シャープ・コロナの5機種は2本目・3本目のメーカー詳細記事でも扱っている機種で、「冬に一番強いから」という理由で選んだものではありません。冬の数字を出す三菱電機3機種のうち、MJ-PV250ZX・MJ-P180ZXの2機種はカードを追加しました。MJ-PHDV24ZXはカード自体が未生成です。価格は各販売店のページでご確認ください。
よくある質問
Q. コンプレッサー式除湿機が冬に弱いのはなぜですか?
A. 三菱電機は「冷却器(蒸発器)」が低温時に霜がついてしまい除湿ができなくなるため」と説明しています。コロナも熱交換器の霜をFAQで認めています。
Q. 冬(室温10℃)だと、何L/日除湿できますか?
A. 今回確認した範囲で、室温10℃のL/日を公式に出しているのは三菱電機の3機種です。冬モードの値では、定格24.5L/日のMJ-PV250ZXが7.0L/日、定格18L/日(60Hz)のMJ-P180ZXが5.0L/日(60Hz)まで下がります。もう1機種のMJ-PHDV24ZXは「冬モード」ではなく強運転の比較で7.0L/日(最適制御なしは4.6L/日)という数字です。
Q. 除湿機を使えば窓の結露はなくなりますか?
A. 「なくなる」という公式の数値は見つけられませんでした。用途としては挙げていますが、削減量の数字は確認できていません。
まとめ
- コンプレッサー式が冬に弱い理由は、三菱電機が「冷却器(蒸発器)」が低温時に霜がついてしまい除湿ができなくなるため」と公式に説明しています
- 「定格27℃で◯L/日」は冬の数字ではありません。三菱電機は室温10℃のL/日を3機種で公式に出しており、定格24.5L/日の機種は冬モードで7.0L/日まで下がります(詳しくは本文へ)
- 使用可能温度の下限は機種で違い、シャープCV-UH160(ON時)・CV-U60と三菱電機MJ-PV250ZX・MJ-P180ZX・MJ-PHDV24ZXは1℃、コロナは約5℃
- 各社は霜取り運転・冬モード・ヒーター併用・デシカント方式で冬の弱点に手当てしています。ヒーターを使う方式は電気代に注意してください
- 「除湿機で窓の結露が◯%減る」という公式の数値は、今回見つけられませんでした
今日確認することは1つだけ。検討中の除湿機の仕様ページに「使用可能温度」と「冬(室温10℃前後)の除湿能力」の記載があるか確認してください。
注記:数字の条件
- 冬の除湿能力(L/日)は、断りのない限り三菱電機の公式仕様・特長ページの「室温10℃、相対湿度70%」条件の数値です
- 衣類乾燥時間の20℃・10℃はJEMA-HD090:2017の条件(洗濯物2kg・60Hz地区)に基づく公式値です
- 当サイトはこれらの除湿機を使用しておらず、使い勝手の評価は行っていません
出典(断りのない限り2026年9月22日に当サイトが確認)
- 三菱電機特長ページ:MJ-P180ZX・MJ-PV250ZX・MJ-PHDV24ZX・MJ-M120ZX
- 三菱電機仕様ページ:MJ-PV250ZX・MJ-P180ZX・MJ-PHDV24ZX・MJ-M120ZX
- コロナFAQ:霜取り運転(2506)・使用可能室温(2508)・室温上昇(2493)
- コロナ製品ページ:H・WH・CDSC
- コロナlineupページ:H・WH・CDSC・S・P
- シャープ特長ページ:CV-UH160・CV-U60
- シャープ仕様ページ:CV-UH160・CV-U60・CV-U190・CV-U71・CM-U100
- パナソニック製品ページ:F-YEX200D・F-YEX120B・F-YEX90D・方式解説
引用は原文どおりです。各社の機能の詳細は2本目「シャープの衣類乾燥除湿機の機能を1つずつ解説」・3本目「コロナの衣類乾燥除湿機の機能解説」をご覧ください。


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