「家電の寿命10年」は本当か|買い替えた世帯だけを数えた11品目の実データ

内閣府の消費動向調査による11品目の平均使用年数を扱う記事のアイキャッチ画像 家電の基礎知識

内閣府が毎年3月に行っている『消費動向調査』には、家電が何年使われたのかを示す「平均使用年数」という項目があります。2026年3月に実施された調査では、ルームエアコンが13.4年、電気冷蔵庫が13.1年、テレビが10.8年でした。

この数字には、見落とされやすい条件が1つ付いています。平均使用年数は、その1年間に買替えをした世帯だけを分母にして計算されているということです(内閣府の注記より)。つまり、いま現役で動いている家の1台は、この平均に1台も入っていません。

ですからこの13.4年や13.1年は、「家電が壊れるまでの年数」ではありません。買い替えた人が、それまで何年使っていたかの平均です。ところが検索して出てくる記事の多くは、この数字をそのまま「寿命」と書いています。まずここを正すところから始めます。そのうえで、この記事では「じゃあ何を見て買い替えを決めればいいのか」まで、数字の出どころごとに整理します。

この記事の要点(先に3行)

  • 「平均使用年数」は寿命ではありません。買替えをした世帯だけを分母にした数字で、まだ使い続けている家の分は含まれていません。
  • 買い替えの判断に使うなら、別の数字を見ます。「補修用性能部品の保有期間」=メーカーが修理用の部品を持っている年数です。ただし起算点は購入日ではなく製造打切り後です。
  • まだ問題なく動いているなら、年数だけを理由に買い替える必要はありません。年数は「そろそろ次を調べ始める合図」であって、買い替えの命令ではありません。

目次

  1. まず答え:11品目が何年使われているか
  2. この記事の根拠
  3. 混ぜてはいけない3つの数字
  4. 品目別に見る
  5. 「何年で買い替えたか」より大事なこと=買替え理由の内訳
  6. 1年前の調査と比べる
  7. 使われている年数と、修理部品がある年数のズレ
  8. 買い替えるか、修理するかの決め方
  9. よくある質問
  10. まとめ
  11. 注記:数字の細かい条件
  12. 出典
  1. まず答え:11品目が何年使われているか
  2. この記事の根拠
  3. 混ぜてはいけない3つの数字
    1. (1) 平均使用年数——買い替えた世帯が、それまで何年使っていたか
    2. (2) 補修用性能部品の保有期間——製造打切り後、修理部品がある年数
    3. (3) 業界の最低ライン(別表3)——各社がこれを下回れない下限
  4. 品目別に見る
    1. ルームエアコン——最も長く使われている品目
    2. 電気冷蔵庫——13.1年。ただし「住居の変更」も8.6%
    3. テレビ——10.8年。買替え理由に「上位品目への移行」が17.1%
    4. 電気洗濯機——10.1年。買替え理由の76.2%が故障
    5. 電気掃除機——7.4年。故障が69.0%
    6. 光ディスクプレーヤー・レコーダー/乗用車/デジタルカメラ/電動アシスト自転車/パソコン/携帯電話
    7. 内閣府の調査に載っていない品目(電子レンジ・炊飯器・空気清浄機・加湿器・扇風機)
  5. 「何年で買い替えたか」より大事なこと=買替え理由の内訳
  6. 1年前の調査と比べる
  7. 使われている年数と、修理部品がある年数のズレ
  8. 買い替えるか、修理するかの決め方
    1. 質問1:その症状は、本当に故障ですか
    2. 質問2:その型番は、いつ製造が打ち切られましたか
    3. 質問3:修理代と、あと何年使いたいかを並べる
  9. よくある質問
    1. Q. 「冷蔵庫の寿命は13年」と書いてあるサイトを見ました。間違いですか?
    2. Q. 補修用性能部品の保有期間を過ぎたら、もう修理できませんか?
    3. Q. 「洗濯機の部品は6年」と聞きましたが、本当ですか?
    4. Q. 表に載っていないメーカーの家電を使っています。どうすればいいですか?
    5. Q. 電子レンジや炊飯器は、平均何年使われていますか?
  10. まとめ
  11. 注記:数字の細かい条件
  12. 出典

まず答え:11品目が何年使われているか

内閣府『消費動向調査』(2026年3月実施調査・二人以上の世帯)の第5表「主要耐久消費財の買替え状況」から、平均使用年数を長い順に並べたものです。対象は、2025年4月から2026年3月までに買替えをした世帯だけです。

品目 平均使用年数 買替え理由で「故障」が占める割合
ルームエアコン 13.4年 66.6%
電気冷蔵庫 13.1年 63.8%
テレビ 10.8年 70.8%
電気洗濯機 10.1年 76.2%
光ディスクプレーヤー・レコーダー 9.7年 66.7%
乗用車 9.4年 26.3%
デジタルカメラ 8.1年 27.0%
電動アシスト自転車 7.8年 61.3%
パソコン 7.7年 39.0%
電気掃除機 7.4年 69.0%
携帯電話 4.6年 32.4%

出典:内閣府 経済社会総合研究所『消費動向調査 令和8年3月実施調査結果』第5表(二人以上の世帯/確認日 2026-09-10)。平均使用年数は買替えをした世帯のみを分母として算出されています。

最も長く使われていたのはルームエアコンの13.4年、次いで電気冷蔵庫の13.1年でした。最も短いのは携帯電話の4.6年です。

⛔ この数字は「寿命」ではありません

内閣府の第5表には、平均使用年数について「買替えをした世帯のみを分母として算出」と注記されています。ここが決定的です。

たとえば冷蔵庫の13.1年は、「2025年4月〜2026年3月に冷蔵庫を買い替えた世帯が、それまで平均13.1年使っていた」という意味です。18年目の冷蔵庫を問題なく使い続けている家も、5年目の冷蔵庫を使っている家も、この平均には1台も入っていません。

ですので「13.1年が寿命だから、13年経ったら壊れる」とは読めません。読めるのは「買い替えた人たちは、平均でそのくらいの年数まで使っていた」というところまでです。この記事では以降も、この数字を「寿命」とは呼びません。

この記事の根拠

この記事の数字は、次の2種類だけを使っています。まとめ記事や比較サイトからの孫引きは使っていません。

数字 どこから取ったか いつの数字か 確認日
平均使用年数・買替え理由・普及率 内閣府 経済社会総合研究所『消費動向調査』第5表(公表PDF) 2026年3月実施調査(比較用に2025年3月実施調査も併記) 2026-09-10
補修用性能部品の保有期間 各メーカーの公式サポートページ(9社) 各社ページの掲載時点(更新日が明記されている社は本文に併記) 2026-09-10
用語の定義・業界の最低ライン 一般社団法人 日本電機工業会(JEMA)/公益社団法人 全国家庭電気製品公正取引協議会「製造業表示規約」別表3 各団体の公開ページ 2026-09-10

調査対象は「二人以上の世帯」です。単身世帯の数字ではありませんので、一人暮らしの方は「二人以上の世帯ではこうだった」という参考として読んでください。

調べていないこと・書かないことも先に伝えます。

  • メーカー各社の故障率・不具合率は公表されていないため、この記事では扱いません。
  • 「このメーカーは壊れにくい」といった比較はしません。今回の一次情報からは判断できないためです。
  • 特定の機種をおすすめすることもしません。この記事は「買い替えるかどうか」を決める記事です。買うと決めた後の選び方は、カテゴリごとの記事にまとめています。

混ぜてはいけない3つの数字

「家電は何年もつのか」を調べると、少なくとも3種類の数字が出てきます。この3つは、測っているものがそれぞれ違います。ここを混ぜると判断を間違えます。先にこの3つを分けてしまいましょう。

数字の名前 何を測っているか 誰が出しているか 起算点
平均使用年数 買い替えた世帯が、前の1台を何年使っていたか 内閣府(消費動向調査) 使い始めてから
補修用性能部品の保有期間 メーカーが修理用の部品を持っている年数 各メーカー(公式サポートページ) 製造打切り後
業界の最低ライン(別表3) 各メーカーが下回ってはいけない部品保有期間の下限 全国家庭電気製品公正取引協議会(製造業表示規約) 製造打切り後

(1) 平均使用年数——買い替えた世帯が、それまで何年使っていたか

内閣府『消費動向調査』の第5表に載っている数字です。毎年3月に調査が行われ、その年の前年4月から当年3月までに買替えをした世帯に、前の1台を何年使っていたかを聞いています。

繰り返しになりますが、分母は買替えをした世帯だけです。買い替えていない世帯——つまり、いま何年目であれ現役で使っている家——の年数は、この平均に一切入っていません。

ここから何が言えて、何が言えないのかを整理します。

この数字から言えること この数字から言えないこと
買い替えた人たちは、平均でこのくらいの年数まで使っていた この年数で壊れる/この年数までしかもたない
品目によって、使われる年数がかなり違う(4.6年〜13.4年) この年数を過ぎたら買い替えるべきだ
買い替えの引き金が何だったか(故障か、買い増しか) メーカーごとの壊れやすさ(調査は品目単位で、メーカー別ではありません)

まとめると:平均使用年数は「世の中の買い替えのタイミング」を知るための数字であって、あなたの1台があと何年動くかを予告する数字ではありません。

(2) 補修用性能部品の保有期間——製造打切り後、修理部品がある年数

買い替えの判断に実際に効いてくるのは、こちらの数字です。日本電機工業会(JEMA)は次のように定義しています。

補修用性能部品の保有期間とは、販売した製品が故障したときに修理ができるようにするため補修用性能部品(製品の機能を維持するために必要な部品)を家電メーカーが保有している期間のことです。(中略)この保有期間は、その製品の製造を打ち切ったときからの年限です。なお製品によっては、この期間が過ぎても部品が保有されていることもあります。

出典:JEMA「すぐわかる!家電エコ用語ナビ - 補修用性能部品の保有期間 -」(確認日 2026-09-10)

ここに、読み間違えやすい点が2つあります。

⛔ 起算点は「製造打切り後」であって、あなたが買った日ではありません

今回確認した9社は、すべて「製造打切り後」を起算点にしていました。「販売終了後」や「購入後」を起算点にしているメーカーは、今回調べた範囲では1社もありませんでした。

家電は、発売から数か月〜数年で次のモデルに切り替わります。ですのであなたが買った時点で、その型番の製造がすでに終わっていることは珍しくありません。その場合、実際に修理を受けられる期間は、表に書かれた年数より短くなります。「冷蔵庫は9年だから、買ってから9年は修理できる」ではない、ということです。

⭕ 保有期間を過ぎた=必ず修理できない、でもありません

JEMAも「この期間が過ぎても部品が保有されていることもあります」と書いています。期限を1年過ぎたからといって、その場で修理を諦める必要はありません。実際に部品があるかどうかは、型番を控えてメーカーの修理窓口に聞くのが唯一の確実な方法です。

まとめると:この数字は「メーカーが修理に応じられる目安の期間」です。ただし起算点が製造打切り後なので、あなたの手元での年数とはズレます。そして期限は目安であって、断崖ではありません。

(3) 業界の最低ライン(別表3)——各社がこれを下回れない下限

3つ目は、全国家庭電気製品公正取引協議会の「製造業表示規約」に付いている別表3です。ここに品目ごとの年数が定められていて、各メーカーはこの年数を下回ることができません。逆に言えば、各社の実際の年数はこの表以上になります。

別表3の品目名 最低年数(製造打切り後)
エアーコンディショナー 9年
電気冷蔵庫 9年
カラーテレビ 8年
電子レンジ 8年
扇風機 8年
電気井戸ポンプ/冷水器/ステレオ/冷風扇 8年
屋外排気式石油ストーブ 7年
電気洗濯機 6年
電気掃除機 6年
電気釜(=炊飯器)/電子ジャー 6年
換気扇/電気毛布/電気コタツ/ミキサー・ジューサー ほか 6年
電気ポット/アイロン/トースター/電気コンロ/ロースター/ヘアーカーラー 5年

出典:公益社団法人 全国家庭電気製品公正取引協議会「製造業表示規約 別表3」(確認日 2026-09-10)。記事に関係する行を抜き書きしたものです。

規約本文には、メーカーが表示するときの文例も載っています。

当社は、この○○○○(家電品の品名)の補修用性能部品を製造打切後○年保有しております。

出典:全国家庭電気製品公正取引協議会「製造業表示規約」本文(確認日 2026-09-10)。この文例の「当社」は、製品を作ったメーカー自身を指します。

⛔ 別表3は「業界の最低ライン」です。各社の実際の年数ではありません

たとえば別表3のエアーコンディショナーは9年ですが、今回確認した6社(パナソニック・日立・シャープ・東芝ライフスタイル・三菱電機、およびダイキン工業)のルームエアコンはいずれも10年でした。「業界では9年と決まっている」という書き方は正しくありません。正しくは「9年を下回ることはできない」です。

また、別表3には「空気清浄機」「加湿器」「オーブンレンジ」「ドラム式洗濯乾燥機」の行がありません。これらは規約上の最低ラインが定められていない品目なので、「業界最低◯年」と言うことはできません。各社の自主的な設定になります。

品目別に見る

ここからは品目ごとに、(1)平均使用年数、(2)買替え理由、(3)各社の部品保有期間の3つを並べます。

先にお断りしておくと、内閣府の調査に載っているのは冒頭の11品目だけです。電子レンジ・炊飯器・空気清浄機・加湿器・扇風機には、この調査に平均使用年数の掲載がありません。それらは「部品保有期間だけが分かる品目」として、この章の最後にまとめます。

ルームエアコン——最も長く使われている品目

平均使用年数 13.4年/買替え理由:故障 66.6%・上位品目への移行 7.8%・住居の変更 4.0%・その他 21.6%(2026年3月調査)

部品保有期間:確認した6社すべてが10年(製造打切り後)/別表3の最低ラインは9年

11品目のなかで最も長く使われていました。買替えのきっかけは3件に2件が故障です。エアコンは壊れても季節によっては「今年はしのげる」と先送りできてしまうため、実際には不調を感じてから買い替えるまでに間が空くことも多い品目です。

部品保有期間は、パナソニック・日立グローバルライフソリューションズ・シャープ・東芝ライフスタイル・三菱電機・ダイキン工業のいずれも10年でした。エアコンは各社の年数が完全に揃っている数少ない品目です。ソニー・象印マホービン・タイガー魔法瓶の公式ページには、ルームエアコンの掲載はありませんでした(これらの社はルームエアコンを扱っていません)。アイリスオーヤマについては、今回の調査では公式サイト上で保有期間の一覧を見つけられませんでした。

買い替えると決めた方は、メーカーごとの考え方の違いから見ていくのが近道です。→ エアコンのメーカー比較

電気冷蔵庫——13.1年。ただし「住居の変更」も8.6%

平均使用年数 13.1年/買替え理由:故障 63.8%・上位品目への移行 7.8%・住居の変更 8.6%・その他 19.8%(2026年3月調査)

部品保有期間:確認した5社すべてが9年(製造打切り後)/別表3の最低ラインも9年

エアコンに次いで長く使われている品目です。特徴的なのは「住居の変更」が8.6%と、掲載のある9品目のなかで最も高いことです(パソコン・デジタルカメラは公表PDFがハイフンのため比較できません。内閣府の定義では、住居の新築・購入・増改築・転居を指します)。引っ越しや家の建て替えが買い替えの引き金になりやすい、大型の家電ならではの数字と読めます。

部品保有期間はパナソニック・日立・シャープ・東芝ライフスタイル・三菱電機の5社とも9年でした。別表3の最低ラインと同じ9年です。ダイキン工業・ソニー・タイガー魔法瓶の公式ページには冷蔵庫の掲載がありません。象印マホービンは「玄米保冷庫 9年」の掲載はありますが、家庭用冷蔵庫の掲載はありませんでした。

冷蔵庫は「壊れかけているのか、それとも仕様の範囲なのか」が分かりにくい家電です。冷えが弱い・音が変わった・霜が付くといった症状に心当たりがある方は、買い替えを考える前に症状の切り分けから読んでください。→ 冷蔵庫が壊れる前兆

テレビ——10.8年。買替え理由に「上位品目への移行」が17.1%

平均使用年数 10.8年/買替え理由:故障 70.8%・上位品目への移行 17.1%・住居の変更 4.4%・その他 7.6%(2026年3月調査)

部品保有期間:確認した5社が8年(製造打切り後)/別表3の最低ラインは8年(品目名は「カラーテレビ」)

故障が70.8%を占める一方で、「上位品目への移行」=より大きい・より高機能なモデルへの買い増しが17.1%あります。これは11品目のなかでデジタルカメラ(40.5%)、携帯電話(25.6%)、乗用車(19.7%)、パソコン(18.1%)、電気掃除機(17.6%)に次ぐ高さです。「壊れたから」だけでなく「大きくしたいから」も買い替えの理由になっている品目だ、と読めます。

部品保有期間は、パナソニック8年、日立8年(液晶/プラズマ/カラー)、シャープ8年(液晶カラーテレビ)、三菱電機8年(液晶テレビ)、ソニー8年(ブラビア)でした。

東芝ライフスタイルについて:同社の公式ページには、テレビの欄がありませんでした(=掲載なし)。テレビ事業は別会社が担っており、今回はその別会社の公式ページまでは確認していません=未確認です。「東芝のテレビには部品保有期間がない」という意味ではありませんので、そこは切り分けてお読みください。

なお、内閣府の調査では2026年3月調査から品目名が「カラーテレビ」から「テレビ」に変更されています。名称の変更のみで、定義の変更はありません(内閣府の注記)。前年との比較では同じ品目として扱えます。

電気洗濯機——10.1年。買替え理由の76.2%が故障

平均使用年数 10.1年/買替え理由:故障 76.2%・上位品目への移行 7.4%・住居の変更 5.2%・その他 11.2%(2026年3月調査)

部品保有期間:6年または7年。メーカーと形(縦型かドラム式か)で分かれます(製造打切り後)/別表3の最低ラインは6年(品目名は「電気洗濯機」)

故障が76.2%と、11品目のなかで最も高い品目です。裏を返せば、洗濯機は「壊れてから買い替える」家電だということです。エアコンやテレビのように「新しいのが欲しくなった」で買い替えられることが少ない、生活の実務に直結した家電だと読めます。

部品保有期間は、洗濯機だけ注意が必要です。「洗濯機は6年」と一律に書くと誤りになります。メーカーによって区分の切り方が違うからです。

メーカー 縦型・全自動 ドラム式(洗濯乾燥機) 公式ページでの区分の書き方
パナソニック 7年 6年 縦型洗濯乾燥機・全自動洗濯機/ドラム式で分かれる
シャープ 7年 6年 全自動洗濯機/ドラム式・タテ型洗濯乾燥機で分かれる
東芝ライフスタイル 6年 6年 全自動洗濯機/ドラム式・タテ型とも6年
日立グローバルライフソリューションズ 6年 6年 「洗濯機」の1区分のみ
三菱電機 6年 6年 「洗濯機」の1区分のみ

パナソニックとシャープは、縦型(全自動)が7年・ドラム式が6年で、縦型のほうが1年長いという共通点がありました。一方、日立と三菱電機は「洗濯機」を1区分にしていて、形による区別がありません。ご自身の洗濯機がどちらの数え方に当たるかは、メーカーの公式ページで確認してください。

メーカーごとの考え方の違いを先に知りたい方はこちらへ。→ 洗濯機のメーカー比較

電気掃除機——7.4年。故障が69.0%

平均使用年数 7.4年/買替え理由:故障 69.0%・上位品目への移行 17.6%・住居の変更 3.6%・その他 9.7%(2026年3月調査)

部品保有期間:確認した5社すべてが6年(製造打切り後)/別表3の最低ラインも6年

大型家電に比べると短く、7.4年です。部品保有期間はパナソニック・日立・シャープ(クリーナー)・東芝ライフスタイル・三菱電機(家庭用掃除機)の5社とも6年で揃っていました。タイガー魔法瓶は品目別ではなく全商品10年としています(後述の但し書きをお読みください)。

ここで先ほどのズレが出てきます。実際に使われている年数(7.4年)のほうが、部品保有期間(6年)より長いのです。しかも部品保有期間の起算点は製造打切り後ですから、手元での実質はさらに短くなります。掃除機は「まだ使えるけれど、修理はもう難しい年数」に入りやすい品目だ、ということです。

光ディスクプレーヤー・レコーダー/乗用車/デジタルカメラ/電動アシスト自転車/パソコン/携帯電話

家電えらびの主戦場からは少し外れますが、内閣府の第5表に載っている残りの品目です。買替え理由の傾向がまったく違うので、比較の材料として並べます。

品目 平均使用年数 故障 上位品目への移行 読み取れること
光ディスクプレーヤー・レコーダー 9.7年 66.7% 9.3% 故障が主。買い増しは少ない
乗用車 9.4年 26.3% 19.7% 「その他」が53.6%と最多。車検・買取など家電と事情が違う
デジタルカメラ 8.1年 27.0% 40.5% 11品目で唯一、故障より「上位品目への移行」が多い
電動アシスト自転車 7.8年 61.3% 9.7% 故障が主。普及率は16.2%とまだ低い
パソコン 7.7年 39.0% 18.1% 「その他」が42.9%。動作が重い等、故障とは言い切れない理由が多い
携帯電話 4.6年 32.4% 25.6% 11品目で最短。「その他」41.8%

デジタルカメラだけが、故障(27.0%)より「上位品目への移行」(40.5%)のほうが多い品目でした。同じ「買い替え」でも、品目によって中身がまったく違うことが分かります。

内閣府の調査に載っていない品目(電子レンジ・炊飯器・空気清浄機・加湿器・扇風機)

ここは正直に書きます。電子レンジ・炊飯器・空気清浄機・加湿器・扇風機には、内閣府『消費動向調査』第5表に平均使用年数の掲載がありません。したがって「電子レンジは平均何年使われているか」を、この記事の一次情報から答えることはできません。分かるのは、各メーカーの部品保有期間だけです。

メーカー 掃除機 電子レンジ(オーブンレンジ) 炊飯器 空気清浄機 加湿器 扇風機
パナソニック 6年 8年 6年 6年 6年 8年
日立グローバルライフソリューションズ 6年 8年 6年 6年 6年 8年
シャープ 6年 8年 6年 6年 6年 10年
東芝ライフスタイル 6年 8年 6年 掲載なし 5年 8年
三菱電機 6年 8年 6年 6年 6年 8年
ダイキン工業 掲載なし 掲載なし 掲載なし 6年 掲載なし 掲載なし
ソニー 掲載なし 掲載なし 掲載なし 掲載なし 掲載なし 掲載なし
象印マホービン 掲載なし 8年 6年 6年 6年 掲載なし
タイガー魔法瓶 10年※ 10年※ 10年※ 10年※ 10年※ 10年※
アイリスオーヤマ 確認できず 確認できず 確認できず 確認できず 確認できず 確認できず

単位=年。すべて製造打切り後の年数です。各社公式サポートページより(確認日 2026-09-10)。「掲載なし」は、そのメーカーの公式ページにその品目の欄がなかったという意味です。部品を持っていないという意味ではありません。「確認できず」は、今回の調査で該当ページ自体を見つけられなかったという意味です。

※ タイガー魔法瓶は品目別ではなく、2019年5月30日より全商品10年としています(公式表記は「部品は製造打切り後、10年間お買い求めいただけます」)。ただし公式ページには「10年間保有しない補修用部品(アフター部品)」の例外リストがあります(ステンレスボトルのポーチ、他社ライセンスのキャラクター製品など)。「タイガーなら何でも10年」ではありませんので、お手元の製品が例外に当たらないかは公式ページでご確認ください。

この表で年数が割れている2か所

  • 加湿器:パナソニック・日立・シャープ・三菱電機の4社が6年(象印マホービンも6年)でしたが、東芝ライフスタイルだけ5年でした。
  • 扇風機:パナソニック・日立・東芝ライフスタイル・三菱電機の4社が8年でしたが、シャープだけ10年でした。

逆に、今回の調査で主要各社の年数がそろっていたのは、エアコン10年・冷蔵庫9年・テレビ8年・電子レンジ8年・掃除機6年・炊飯器6年の6品目です(品目別ではなく全商品10年としているタイガー魔法瓶を除く)。それ以外はメーカーごとに確認が必要です。

⛔ アイリスオーヤマについて、はっきり書いておきます

今回の調査では、アイリスオーヤマの公式サイト上で補修用性能部品の保有期間の一覧ページを見つけられませんでした。これは「アイリスオーヤマが公表していない」という意味ではありません。家電えらび編集部が見つけられなかった、という意味です。実際に確認したい方は、同社のサポート窓口に型番を伝えてお問い合わせください(試したURLは記事末尾の注記に記載しています)。

「何年で買い替えたか」より大事なこと=買替え理由の内訳

ここまで年数を見てきましたが、買い替えを決めるうえで実際に参考になるのは、年数より「なぜ買い替えたのか」の内訳です。同じ「10年で買い替えた」でも、故障で仕方なく替えたのか、新しいものが欲しくて替えたのかで、意味がまるで違うからです。

品目 故障 上位品目への移行 住居の変更 その他
電気洗濯機 76.2% 7.4% 5.2% 11.2%
テレビ 70.8% 17.1% 4.4% 7.6%
電気掃除機 69.0% 17.6% 3.6% 9.7%
光ディスクプレーヤー・レコーダー 66.7% 9.3% 4.0% 20.0%
ルームエアコン 66.6% 7.8% 4.0% 21.6%
電気冷蔵庫 63.8% 7.8% 8.6% 19.8%
電動アシスト自転車 61.3% 9.7% 3.2% 25.8%
パソコン 39.0% 18.1% 掲載なし 42.9%
携帯電話 32.4% 25.6% 0.2% 41.8%
デジタルカメラ 27.0% 40.5% 掲載なし 32.4%
乗用車 26.3% 19.7% 0.3% 53.6%

出典:内閣府『消費動向調査 令和8年3月実施調査結果』第5表(二人以上の世帯・2026年3月調査/確認日 2026-09-10)。故障の割合が高い順に並べ替えています。「住居の変更」は、住居の新築・購入・増改築・転居を指します(内閣府の注記)。パソコンとデジタルカメラの「住居の変更」欄は、公表PDF上でハイフン表記のため「掲載なし」としています。

この表から読めること

  • 白物家電は「壊れてから」替える家電です。洗濯機76.2%、テレビ70.8%、掃除機69.0%、エアコン66.6%、冷蔵庫63.8%と、いずれも故障が過半数を占めています。
  • デジタル機器は事情が違います。デジタルカメラは「上位品目への移行」が40.5%で故障(27.0%)を上回り、携帯電話とパソコンは「その他」が4割台です。動きが遅い、対応しなくなった、といった故障とは言い切れない理由が多いと考えられます。
  • 冷蔵庫の「住居の変更」8.6%は、掲載のある9品目のなかで最も高い数字です。(パソコン・デジタルカメラは公表PDFがハイフンのため比較できません。)引っ越しや建て替えのタイミングが買い替えの引き金になりやすい品目だ、と読めます。

ですので、白物家電について「そろそろ年数だから替えたほうがいいのか」と悩んでいる方への答えは、この表からはこうなります。実際に買い替えた人の多くは、年数ではなく故障をきっかけにしていました。いま問題なく動いているなら、年数だけを理由に急いで買い替える必要はありません。

1年前の調査と比べる

同じ調査の1年前(2025年3月実施調査)と並べます。調査は毎年3月の単年調査で、対象はその年に買い替えた世帯だけです。2年分を並べただけでは「傾向」は分かりませんので、ここでは「1年前の調査と比べてこうだった」という事実だけを書きます。

品目 2025年3月調査 2026年3月調査 1年分の差
ルームエアコン 14.2年 13.4年 −0.8年
電気冷蔵庫 13.5年 13.1年 −0.4年
テレビ(前年の品目名はカラーテレビ) 10.5年 10.8年 +0.3年
電気洗濯機 10.0年 10.1年 +0.1年
電気掃除機 7.2年 7.4年 +0.2年
パソコン 7.6年 7.7年 +0.1年
携帯電話 4.3年 4.6年 +0.3年

出典:内閣府『消費動向調査』令和7年3月実施調査結果・令和8年3月実施調査結果 第5表(いずれも二人以上の世帯/確認日 2026-09-10)。差は2つの公表値を引き算したものです。

1年前の調査と比べて、最も大きく動いたのはルームエアコンの−0.8年でした。2025年3月調査では14.2年でしたが、2026年3月調査では13.4年です。次いで電気冷蔵庫が−0.4年(13.5年→13.1年)。逆にテレビは+0.3年(10.5年→10.8年)、携帯電話も+0.3年(4.3年→4.6年)と伸びています。

⛔ 「家電の寿命が縮んでいる」とは、この2年分からは言えません

エアコンが14.2年から13.4年に動いたのは事実ですが、これは買い替えた世帯の顔ぶれが年ごとに違うことによる変動である可能性が十分にあります。たとえば猛暑の年に古いエアコンがまとめて壊れれば数字は上がり、比較的新しい機種の不調が重なれば下がります。

2点だけを結んで線を引くことはできません。この記事で言えるのは「1年前の調査と比べてこうだった」までです。

買替え理由についても、1年前と比べておきます。エアコンの故障は72.1%から66.6%へ、冷蔵庫は65.7%から63.8%へ、テレビは66.8%から70.8%へ。洗濯機は76.0%から76.2%とほぼ同じでした。白物家電で故障が過半数を占める点は、2つの調査で共通していました。

使われている年数と、修理部品がある年数のズレ

ここがこの記事のいちばんの本題です。これまで見てきた2つの数字を、同じ表に並べてみます。

品目 実際に使われていた年数
(平均使用年数)
修理部品がある年数
(製造打切り後)
ズレ
ルームエアコン 13.4年 10年(6社一致) +3.4年
電気冷蔵庫 13.1年 9年(5社一致) +4.1年
テレビ 10.8年 8年(5社一致) +2.8年
電気洗濯機 10.1年 6年または7年(形とメーカーで分かれる) +3.1〜4.1年
電気掃除機 7.4年 6年(5社一致) +1.4年

平均使用年数は内閣府『消費動向調査』2026年3月実施調査、部品保有期間は各社公式サポートページ(確認日 2026-09-10)。ズレは2つの数字を引き算したものです。この2つは起算点も対象も違う数字ですので、直接の比較ではなく「同じ1台にかかる2つの目安」として並べています。

5品目すべてで、実際に使われていた年数のほうが、修理部品がある年数より長いという結果でした。冷蔵庫は4.1年、洗濯機は最大で4.1年、エアコンは3.4年です。

そして、ここに起算点の話が重なります。部品保有期間の起算点は製造打切り後です。あなたがその冷蔵庫を買った時点で、すでに次のモデルが出ていて製造が終わっていたなら、9年のカウントはあなたの購入日より前から始まっています。手元での実質的な修理可能期間は、表の9年よりさらに短いということです。

このズレから、実際に何が言えるか

  • 「買い替えるか、修理するか」で迷う年数の多くは、部品保有期間を過ぎたあとに来ます。冷蔵庫なら10年目・11年目に不調が出ることは、平均使用年数(13.1年)から見れば早くも遅くもありません。しかしその頃には、部品保有期間の9年を過ぎている可能性が高いのです。
  • だから「まず修理の見積もりを取る」が先です。部品があるかどうかで、判断の前提そのものが変わります。部品がなければ「修理と買い替えを比べる」という選択肢自体が消えます。
  • 逆に、掃除機のズレは1.4年と小さめでした。掃除機は修理可能な期間と使われている期間が比較的近い品目だ、と読めます。

なお繰り返しになりますが、保有期間を過ぎたら必ず修理できない、ということではありません。JEMAも「この期間が過ぎても部品が保有されていることもあります」と書いています。年数の表で諦めず、型番でメーカーに聞いてください。

買い替えるか、修理するかの決め方

ここまでの数字を、実際の判断に落とします。順番が大事です。次の3つの質問に、上から順に答えてください。途中を飛ばすと、判断の前提そのものが抜け落ちます。

質問1:その症状は、本当に故障ですか

最初にやることは、修理でも買い替えでもなく切り分けです。「冷えが弱い気がする」「音が大きくなった」は、故障のこともあれば、置き方・使い方・季節による正常な範囲のこともあります。

買替え理由の内訳を思い出してください。白物家電はおおむね6〜8割が故障をきっかけに買い替えられていました。裏を返すと、2〜4割は故障以外の理由で買い替えられているということです。「なんとなく古いから」で数万円〜十数万円を使う前に、まず症状が本当に故障なのかを確かめる価値があります。

冷蔵庫の症状については、切り分けの手順を1本の記事にまとめています。→ 冷蔵庫が壊れる前兆

質問2:その型番は、いつ製造が打ち切られましたか

次に確認するのが部品があるかどうかです。ここで見るのは購入年ではなく、その型番の製造打切り時期です。

ただし、製造打切り時期は製品の取扱説明書にも本体にも書かれていないことが多いです。ですから、型番を控えてメーカーの修理窓口に問い合わせるのがいちばん確実で、いちばん早い方法です。「この型番はまだ部品がありますか」の一言で済みます。

窓口の答え 次にやること
部品がある 修理の見積もりを取る。質問3へ進む
部品はもうない 修理という選択肢は消える。買い替えの検討に移る
保有期間は過ぎているが、在庫があるか調べる 返事を待つ。期限切れ=即修理不可ではありません

質問3:修理代と、あと何年使いたいかを並べる

部品があると分かったら、最後に金額と年数を並べます。ここで比べるのは「修理代と本体価格」ではありません。「1年あたりいくらか」です。

たとえば冷蔵庫で、修理代が3万円だったとします。修理してあと3年使えるなら1年あたり1万円。一方、新品を20万円で買って10年使うと置いてみると(この年数は仮の置き方です。平均使用年数は将来を予告する数字ではありません)、1年あたり2万円です。この場合、金額だけを見れば修理のほうが安く付きます。

ただし、これだけでは決まりません。判断の材料を並べます。

あなたの状況 修理 買い替え 理由
部品があり、修理代が本体価格の3割以下 1年あたりの負担が小さくなりやすい
部品がない、または保有期間を大きく過ぎている × 修理という選択肢が成立しない
同じ箇所の修理が2回目以降 再発の間隔が短いなら、1年あたりの負担が逆転します
引っ越し・建て替えが1年以内に決まっている 冷蔵庫は買替え理由の8.6%が住居の変更。設置条件が変わるなら移動先に合わせて選ぶほうが無駄がありません
家族の人数が変わった(増えた・減った) 容量や機能の前提が変わっています。直しても不便が残ります
とくに不具合はないが、年数が気になっている 急ぐ理由はありません。問題なく動いているなら、そのまま使って構いません

「まだ使える」と書ける場合もあります

この記事は買い替えを勧める記事ではありません。いま問題なく動いていて、修理の予定もないなら、年数を理由に買い替える必要はありません。平均使用年数を過ぎているからといって、その1台が明日壊れるわけではないからです。

年数が意味を持つのは、「次を調べ始める時期の目安」としてです。たとえば冷蔵庫が10年目に入ったら、壊れる前に容量やサイズの当たりを付けておくと、いざ壊れたときに慌てて選ばずに済みます。冷蔵庫は特に、搬入経路の確認が要るので、余裕のあるうちに調べておく価値があります。→ 冷蔵庫の容量の決め方冷蔵庫の選び方7ステップ

よくある質問

Q. 「冷蔵庫の寿命は13年」と書いてあるサイトを見ました。間違いですか?

A. 13.1年という数字そのものは、内閣府『消費動向調査』(2026年3月実施調査・二人以上の世帯)の平均使用年数と一致します。ただしこの数字は「寿命」ではありません。買替えをした世帯だけを分母にして計算されたもので、いま現役で使われている冷蔵庫は1台も含まれていません。「買い替えた人が、それまで平均13.1年使っていた」と読むのが正しい読み方です。

Q. 補修用性能部品の保有期間を過ぎたら、もう修理できませんか?

A. 必ず修理できないとは限りません。JEMA(日本電機工業会)は「なお製品によっては、この期間が過ぎても部品が保有されていることもあります」と説明しています。年数の表で諦めず、型番を控えてメーカーの修理窓口に確認してください。逆に、期間内でも特定の部品だけが先に尽きていることもあります。実際に修理できるかは、型番ごとに聞くのが唯一の確実な方法です。

Q. 「洗濯機の部品は6年」と聞きましたが、本当ですか?

A. メーカーと形によって変わります。今回確認した範囲では、パナソニックとシャープは縦型(全自動)が7年・ドラム式が6年で、縦型のほうが1年長い設定でした。一方、日立グローバルライフソリューションズと三菱電機は「洗濯機」を1区分にしていて6年です。東芝ライフスタイルは全自動洗濯機・ドラム式ともに6年でした。ですので「洗濯機は6年」と一律に言うことはできません。いずれも起算点は製造打切り後です(確認日 2026-09-10)。

Q. 表に載っていないメーカーの家電を使っています。どうすればいいですか?

A. この記事の表は、公式サポートページで保有期間の掲載を確認できた9社と、確認できなかった1社(アイリスオーヤマ)をまとめたものです。表に載っていない=部品を持っていない、ではありません。お使いのメーカーのサポートページを検索するか、型番を控えて修理窓口に問い合わせてください。参考までに、公正取引協議会の「製造業表示規約 別表3」には品目ごとの最低年数が定められていて、各メーカーはこれを下回ることができません(いずれも製造打切り後。エアコン9年・冷蔵庫9年・カラーテレビ8年・電子レンジ8年・洗濯機6年・掃除機6年など)。

Q. 電子レンジや炊飯器は、平均何年使われていますか?

A. 内閣府『消費動向調査』第5表には、電子レンジと炊飯器の平均使用年数の掲載がありません。この調査から答えられるのは、記事冒頭の11品目だけです。分かるのは部品保有期間で、今回確認した範囲では電子レンジ(オーブンレンジ)がパナソニック・日立・シャープ・東芝ライフスタイル・三菱電機・象印マホービンの6社とも8年、炊飯器(ジャー炊飯器)が同じ6社とも6年でした。いずれも製造打切り後の年数です(タイガー魔法瓶は品目別ではなく全商品10年としています)。

まとめ

  • 平均使用年数は寿命ではありません。内閣府『消費動向調査』(2026年3月実施調査・二人以上の世帯)の平均使用年数は、買替えをした世帯だけを分母にした数字です。いま現役で動いている1台は含まれていません。
  • 2026年3月調査の平均使用年数は、ルームエアコン13.4年・電気冷蔵庫13.1年・テレビ10.8年・電気洗濯機10.1年・電気掃除機7.4年でした。最も長いのはエアコン、最も短いのは携帯電話の4.6年です。
  • 白物家電は「壊れてから」替えられています。買替え理由に故障が占める割合は、洗濯機76.2%・テレビ70.8%・掃除機69.0%・エアコン66.6%・冷蔵庫63.8%でした。
  • 買い替えの判断に使うのは、補修用性能部品の保有期間です。起算点は購入日ではなく製造打切り後。エアコン10年・冷蔵庫9年・テレビ8年・電子レンジ8年・掃除機6年・炊飯器6年は主要各社でそろっていました(品目別ではなく全商品10年としているタイガー魔法瓶を除く)が、洗濯機(6年または7年)・加湿器(5年または6年)・扇風機(8年または10年)はメーカーで割れています。
  • 実際に使われている年数のほうが、部品がある年数より長いのが実情です。冷蔵庫で4.1年、エアコンで3.4年、テレビで2.8年の差がありました。しかも起算点が製造打切り後なので、手元での実質はさらに短くなります。
  • 今日やることは1つだけです。不調が出ているなら、型番を控えてメーカーの修理窓口に「この型番はまだ部品がありますか」と聞いてください。部品があるかどうかで、判断の前提そのものが変わります。
  • 不調がないなら、何もしなくて構いません。年数だけを理由に買い替える必要はありません。

注記:数字の細かい条件

  • 調査対象:内閣府『消費動向調査』第5表は「二人以上の世帯」が対象です。単身世帯の数字ではありません。
  • 平均使用年数の分母:買替えをした世帯のみを分母として算出されています(内閣府の注記)。買い替えていない世帯の使用年数は含まれません。
  • 対象期間:2026年3月実施調査は2025年4月〜2026年3月、2025年3月実施調査は2024年4月〜2025年3月に買替えをした世帯が対象です。
  • 品目名の変更:2026年3月実施調査より「カラーテレビ」が「テレビ」に名称変更されました。名称の変更のみで、定義の変更はありません(内閣府の注記)。
  • 「住居の変更」の定義:住居の新築・購入・増改築・転居を指します(内閣府の注記)。
  • 公表PDF上のハイフン表記:パソコンとデジタルカメラの「住居の変更」欄など、公表PDFにハイフンで置かれている欄があります。この記事では「掲載なし」と書きました。0%という意味ではありません。同様に、普及率の欄がハイフンになっている品目(電気冷蔵庫・電気洗濯機・電気掃除機)についても、この記事では普及率に触れていません。
  • 部品保有期間の起算点:今回確認した9社すべてが「製造打切り後」でした。「販売終了後」「購入後」を起算点にしているメーカーは、今回調べた範囲では1社もありませんでした。
  • 各社ページの更新日:シャープの表には「(2020年6月 現在)」と明記されています。三菱電機のPDFは「2024.4.12 第8版」です。掲載内容が更新されている可能性がありますので、実際に判断されるときは公式ページの最新版をご確認ください。
  • 各社の但し書き:各社の表には「◯年◯月以降発売分は△年」といった但し書きが付いている品目があります(日立のエコキュート・IHクッキングヒーター、三菱電機のIH・食洗機、シャープのプラズマクラスター製品など)。個別の製品について確認されるときは、但し書きもあわせてお読みください。
  • 「掲載なし」「確認できず」「未確認」の使い分け:この記事では3つを区別しています。「掲載なし」=そのメーカーの公式ページに、その品目の欄がなかった。「確認できず」=該当ページ自体を見つけられなかった(アイリスオーヤマ)。「未確認」=別会社のページまでは当たっていない(東芝ライフスタイルのテレビ)。いずれも「部品を持っていない」「公表していない」という意味ではありません。
  • アイリスオーヤマについて試したURL(確認日 2026-09-10):https://www.irisohyama.co.jp/support/(表示できたが保有期間の記載なし)/https://www.irisohyama.co.jp/support/faq/categori.php?ID=59(表示できたが記載なし)/https://www.irisohyama.co.jp/support/repair/(ページが見つからず)/https://www.irisplaza.co.jp/contents/support/repair.html(ページが見つからず)。
  • 別表3にない品目:空気清浄機・加湿器・オーブンレンジ・ドラム式洗濯乾燥機は、製造業表示規約 別表3に行がありません。業界としての最低年数が定められていない品目です。
  • タイガー魔法瓶の例外:全商品10年(2019年5月30日より)ですが、公式ページに「10年間保有しない補修用部品(アフター部品)」の例外リストがあります。
  • この記事で扱っていないこと:メーカー別の故障率、製品ごとの実際の耐用年数、電気代の比較は扱っていません。一次情報から判断できないためです。

出典

内閣府『消費動向調査』(いずれも確認日 2026-09-10)

補修用性能部品の保有期間(各メーカー公式)(いずれも確認日 2026-09-10)

用語の定義・業界の最低ライン(いずれも確認日 2026-09-10)

掲載内容は確認日時点のものです。各社の保有期間や調査結果は更新されることがありますので、実際にご判断される際は上記リンクから最新の内容をあわせてご確認ください。

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