※本記事にはアフィリエイト広告(楽天・Amazon)を含みます。
「氷を入れてスムージーを作りたい」と思って「ブレンダー」を検索し、届いた箱を開けたら、手で持って使う棒状の器具だった——という買い物の行き違いは、実は珍しくありません。逆に、置き型の「コンパクトブレンダー」という商品名の製品を買ったら、持ち運べるボトルではなく、卓上に置いて使うジャー型だった、ということもあります。同じ「ブレンダー」という言葉が、メーカーによって指すものが違うからです。
結論から言うと、ミキサーとブレンダーは道具として別物ではありません。違いを生んでいるのは名前ではなく、「据置」「ボトル一体型」「手持ち」という形と、そこから決まるできることです。この記事では、家電えらび編集部が主要メーカー9社・16機種の公式ページを確認したうえで、その分かれ道を3つの質問と1枚の翻訳表にまとめました。
実際に売り場やECサイトを見ると、この呼び名の混乱は珍しいものではありません。同じ「持ち運べる小型タイプ」でも、パナソニックは「タンブラーミキサー」、レコルトは「コードレス ソロブレンダー」、山善は「ボトルミキサー」または「ボトルブレンダー」と呼び方が割れています(詳しくは後述の翻訳表)。名前だけを手がかりに検索すると、同じ形の商品を見落としてしまう、という構造そのものが、読者の「違いが分からない」という悩みの正体です。
まず答え:器具4種、できることの一覧
| 器具 | スムージー | 鍋の中でポタージュ | 刻む下ごしらえ | 氷※ | 作った容器のまま飲む | 置き場所 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 据置ミキサー | ◎ | △ | △ | ◎ | △ | △ |
| ボトル型 | ◎ | × | × | ○ | ◎ | ◎ |
| ハンドブレンダー | ○ | ◎ | ○ | × | × | ◎ |
| (参考)フードプロセッサー | × | × | ◎ | × | × | ○ |
※氷は「対応」を名乗る機種でも角氷のサイズ・個数の条件が全社バラバラです。条件の中身はH2「項目別に比べる」で公式表記のまま並べています。△○◎はあくまで大まかな傾向で、機種によって前後します。ハンドブレンダーの氷列は「×」としています(パナソニック MX-S302は氷不可と公式に明記、山善 YHBA-T120は氷の可否についての記載を確認できず、公式に氷対応をうたうハンドブレンダーを今回確認できなかったため)。据置ミキサーの「作った容器のまま飲む」列は「△」です(タイガー TIGER EDGE SLC-A100はパーソナルカップ、ティファール BL1601JPは700mLのパーソナル容器を付属しますが、全機種がそうというわけではありません)。
迷ったらこの3行
- 作ったらそのまま持ち歩いて飲みたい → ボトル型
- 鍋やコップに直接入れて少量を仕上げたい・離乳食も作りたい → ハンドブレンダー
- 量を作りたい・氷をがっつり使いたい → 据置ミキサー
このまま読む(入口版):このページで「器具の選び分け」と「主要メーカーの違い」がわかります。
細かいデータで選ぶ(詳細記事):氷の条件の全社横並び・コードレス機の実力比較は、別記事で扱います。
目次
- この記事の根拠
- 選び方の講義(3分だけ)
- 器具ごとに見る主要メーカー
- 項目別に比べる
- 消費電力(W)の正しい見方
- 用途別おすすめ(3択)
- よくある質問
- 買う前の注意
- まとめ
- 注記:数字の細かい条件
- 出典
この記事の根拠
この記事の仕様の数値は、メーカー公式ページ(公式直販・公式商品情報サイトを含む)から2026年8月28日に確認し、一部の項目を2026年9月10日に再確認したものです。対象はパナソニック・テスコム・ティファール・タイガー・象印・BRUNO・レコルト・バイタミックス・山善の9社16機種。ブラウンとアイリスオーヤマは公式サイトが403エラーで開けなかったため、発売元のプレスリリース(一次情報)で補い、それでも確認できなかった項目は「確認できませんでした」と明記しています。推測で埋めた仕様の数値はありません(分類上の推定にとどまる項目は、その旨を明記しています)。
価格だけは出どころが違います。オープン価格の機種は、メーカーが価格を公表していません。そのため本記事の実売価格は、2026年9月10日時点で小売各社が掲載していた価格を参照しており、メーカーの公表価格ではありません。価格は日々変わるため、購入前に必ずご自身で確認してください。
氷対応の条件(角氷のサイズ・個数)は、公式サイトに書かれている表記をそのまま引用しています。条件の記載が見つからなかった機種(象印・バイタミックス・パナソニック MX-X701)は「無条件で対応」という意味ではなく、単に公式ページに個数・サイズの記載が無かった、という意味です。
この記事では、消費電力(W)や容量(mL・L)のように各社が同じ単位で公表している数字だけを並べ、回転数(rpm)のように多くの社が非公表の項目は「横並び表を作れない」と明記しています。単位がそろわない数字を無理に比べることはしていません。
対象メーカーは、家電量販店とメーカー公式サイトで現行品を確認できた9社です。タイガーと象印は据置ミキサーの現行品があることを公式ページで確認したうえで対象に加えました。
選び方の講義(3分だけ)
器具選びで最初につまずくのは「呼び名」です。同じ形の製品でも社によって「ミキサー」「ブレンダー」の両方の名前が使われているため、片方の言葉だけで検索すると同類の製品を見落としてしまいます。まず用語を整理してから、実際の分かれ道に進みます。
そもそも「ミキサー」と「ブレンダー」——日本語と英語の関係
英語の”mix”(混ぜる)に由来するのが「ミキサー」、”blend”(混ぜ合わせる)に由来するのが「ブレンダー」です。英語圏では家庭用の据置攪拌機を”blender”と呼ぶことが多い一方、日本では同じ形の製品が「ミキサー」という呼び名で先に定着しました。そのため日本語の「ブレンダー」は、据置型ではなく手持ちの「ハンドブレンダー」を指す言葉として広がった、という順番の違いがあります。つまり、英語と日本語で同じ単語が指すものがずれているだけで、道具そのものが2種類あるわけではありません。
この用語のねじれは、メーカーや小売自身が「違い」を説明する記事を数多く出していることからもうかがえます。ミキサー・ブレンダーを販売する側が、「ミキサーとブレンダーの違い」を説明する記事を出している例も少なくありません。売る側が説明を用意しなければ伝わらないほど、読者にとって呼び名が紛らわしいということです。
呼び名の翻訳表——同じ「ボトル型」が何通りにも呼ばれている
この混乱がよく表れているのが、作った飲み物をそのまま持ち運べる「ボトル型」です。各社が違う名前をつけているため、読者は検索でも売り場でも同類を見つけにくくなっています。
| 公式の呼び名 | メーカー・型番 | 実際の形 | 公式仕様の確認状況 |
|---|---|---|---|
| タンブラーミキサー | パナソニック MX-XP102 | ボトル型(タンブラーとして持ち運べる) | 確認済み(消費電力の記載のみ公式に無し) |
| コードレスミキサー(CRUSH STORM) | テスコム TMX60A | ボトル型・充電式 | 確認済み |
| ミックスアンドムーブ | ティファール BL150DJP | ボトル型(トライタン製タンブラー付き) | 確認済み |
| コードレス ソロブレンダー | レコルト RSB-6 | ボトル型・充電式 | 確認済み |
| コンパクトブレンダー | BRUNO BOE023 | 据置の小型ジャー型(持ち運び前提のボトルではない) | 確認済み |
| ボトルブレンダー | アイリスオーヤマ IBB-601 | ボトル型とみられる(流通経路からの推定・公式未確認) | 公式サイトが403のため確認できませんでした |
| ボトルミキサー/ボトルブレンダー | 山善 YME-540・YMF-280 | ボトル型(呼び名のみ把握) | 今回は未実査(呼び名の存在のみ確認) |
「ミキサー」と名乗る社と「ブレンダー」と名乗る社が、まったく同じ形の商品に対して真っ二つに割れています。検索するときは「ミキサー」だけでなく「ブレンダー」でも探すと、見落としを減らせます。なお、BRUNOの「コンパクトブレンダー」は名前に反してボトル型ではなく、卓上に置いて使う小型のジャー式です。冒頭で触れた買い物の行き違いは、まさにこの1台で起こり得ます。
呼び名が割れているのはボトル型だけではありません。刃の呼び名も各社バラバラで、パナソニックは据置ミキサー(MX-X701)の刃を「ブラックハードチタンコートファイバーカッター」、テスコムは「6枚刃の強力チタンカッター」と呼んでいます。パナソニックは名称に「コート」と明記しチタンコーティングを施していますが、テスコムの公式表記は「チタンカッター」で、コーティングかどうかは明記されていません。呼び名だけを見比べても性能の優劣は分かりません。刃の名前は「その社が独自に付けた商品名」であり、共通の技術規格ではない、と捉えてください。
3つの質問で決まる:あなたに必要なのはどの器具か
呼び名を脇に置いて、使い方だけで分けると迷いません。
- 作ったらそのまま持ち歩いて飲みたいか? → はいなら「ボトル型」。いいえなら次へ。
- 鍋やコップに直接入れて少量を仕上げたいか(離乳食を含む)? → はいなら「ハンドブレンダー」。いいえなら次へ。
- 氷をたっぷり使う・量をまとめて作りたいか? → はいなら「据置ミキサー」。いいえで「刻むだけでいい」なら(参考として)フードプロセッサーの領域です。
たとえば「毎朝、出勤前にスムージーを作って、そのまま持って出たい」という人であれば、質問1で即座に「ボトル型」に決まります。「土曜の朝だけ、家族4人分のポタージュを鍋いっぱいに作りたい」という人は、質問1・質問2ではいいえに近く、質問3の「量をまとめて作りたい」に当てはまるため「据置ミキサー」です。「赤ちゃんの離乳食を、その都度小さじ数杯だけ作りたい」という人は、質問2の「鍋やコップに直接入れて少量」に該当し「ハンドブレンダー」が候補になります。このように、まず自分の使い方を1つの文章にしてみると、3つの質問への回答が自然に決まります。
| 分岐 | 代表機種(公式確認済み) | 向いている人 |
|---|---|---|
| ボトル型 | レコルト RSB-6 | 作った直後に持ち運んで飲み切りたい人向け |
| ハンドブレンダー | パナソニック MX-S302 | 鍋やコップに直接入れて少量を仕上げたい人向け |
| 据置ミキサー | テスコム TMX40A | まとまった量・氷を扱いたい人向け |
ジューサーとフードプロセッサーは「別物」
ミキサー・ブレンダーと混同されやすいのが、ジューサーとフードプロセッサーです。ジューサーは果汁と繊維を分けて取り出す器具で、素材を丸ごと攪拌するミキサーとは仕組みそのものが異なります。パナソニック公式によると、ジューサーには低速タイプと高速タイプがあり、低速タイプは低速回転のスクリューで水分の多い柔らかい食材を圧縮しながらすりつぶし、高速タイプは高速回転のカッターで細かく切削しながら絞り、繊維質の多い硬い食材に向くとされています(2026年9月10日確認・9月13日再確認)。「低速」はジューサー全機種に共通する仕組みではありません。パナソニックは公式サイトでミキサーとジューサーを同じ売り場(panasonic.jp/juice/)に並べて紹介しており、両者の違いを見比べられます(2026年8月28日確認)。フードプロセッサーは「刻む・下ごしらえ」に特化した器具で、スムージーやポタージュ用途ではありません。今回はフードプロセッサーそのものの調査は行っていないため、本記事では機種名を挙げず、分かれ道の説明にとどめます。
整理すると、この記事が対象にしているのは「素材を丸ごと攪拌する」器具(据置ミキサー・ボトル型・ハンドブレンダー)です。「果汁だけを絞りたい」ならジューサー、「液体を使わずに刻みたい・混ぜたい」だけならフードプロセッサーが候補になり、どちらもこの記事の対象外になります。まずこの3分類のどこに自分のニーズがあるかを決めてから、器具4種のチャートに戻ると迷いにくくなります。
| 器具 | 仕組み(公式説明の要約) | 向いている用途(公式説明の要約) |
|---|---|---|
| ミキサー | カッターが高速回転し、食材を細かく切削しながら液体と一緒に攪拌する | ジュース・スムージー・スープ・かき氷 |
| ハンドブレンダー | ミキサーと同様に食材を切削・攪拌する | ジュース・スムージー・スープ・ソース |
| フードプロセッサー | 大きなカッターが回転し、ミキサーより粗めに食材を切削する | 玉ねぎのみじん切り・肉のミンチ・おろす・こねる・スライスなど |
| ジューサー(低速タイプ) | 低速回転のスクリューで材料を圧縮しながらすりつぶし、果汁を絞る | 水分の多い柔らかい食材からの搾汁 |
| ジューサー(高速タイプ) | 高速回転のカッターで細かく切削しながら、果汁を絞る | 繊維質の多い硬い食材からの搾汁 |
パナソニック公式「用途に合わせて使い分け」(panasonic.jp/cooking/mixer-type.html)の説明をもとに要約(2026年9月10日確認)。ジューサーには低速・高速の2タイプがあり、「低速」は全機種共通の仕組みではありません。
器具ごとに見る主要メーカー
ここからは、3つの分岐(据置ミキサー・ボトル型・ハンドブレンダー)ごとに主要メーカーを見ていきます。あわせて、各社が公式に掲げている看板機能(刃や仕組みの呼び名)も見ておきます。呼び名だけを見ると各社まったく違う技術に見えますが、中身は「刃の形状や動かし方に、各社が独自の名前を付けている」というだけのものがほとんどです。
| メーカー・型番 | 看板機能の名前(公式表記) | 何をするものか(公式説明の要約) |
|---|---|---|
| パナソニック MX-X701 | ブラックハードチタンコートファイバーカッター | のこぎり刃で繊維を細かく攪拌する刃。家庭用冷蔵庫の氷にも対応 |
| パナソニック MX-S302 | 4枚刃ブレンダーカッター(1台4役) | 混ぜる・つぶす・きざむ・泡立てをダブルアクションスイッチで切り替え |
| テスコム TMX40A | 6枚刃の強力チタンカッター | 打ち上げ水流で食材を均一に巻き込み攪拌。冷蔵庫の角氷も砕ける |
| テスコム TMX60A | CRUSH STORM | ボタン一つで約40秒後にドリンクが完成するコードレスミキサー。IPX6防水 |
| バイタミックス V1200i | レーザーカットブレード | 2.0L容量・1000Wで、硬いアボカドの種やロックアイスの粉砕をうたう |
| BRUNO BOE023 | コンパクトブレンダー「氷OK!」 | 400mLの小型ジャーで、氷だけなら4個・液体と一緒なら8個まで対応 |
| レコルト RSB-6 | コードレス ソロブレンダー | 300mL・USB充電式で、好きな場所で作りたてを楽しめることをうたう |
刃の呼び名が違っても、共通しているのは「複数枚刃」という要素です。チタンコーティングを公式に明記しているのはパナソニック・象印など一部にとどまり、全社共通の仕様ではありません。逆に、バイタミックスの「レーザーカットブレード」や、ブラウンの「アクティブブレードテクノロジー(シャフトが上下に伸縮する仕組み)」のように、他社にない独自機構を掲げているメーカーもあります。看板機能の名前に惑わされず、「結局どんな仕組みで、何ができるのか」を公式の説明文で確認する習慣が、遠回りに見えて一番確実です。
据置ミキサー派:パナソニック・テスコム・ティファール・タイガー・象印・BRUNO(+別世界のバイタミックス)
据置ミキサーは、容量が大きく氷対応をうたう機種が多い分岐です。価格帯は公式に価格を出している機種で6,380円〜98,000円と幅広く、今回は据置ミキサーで7社を確認しました。氷条件の記載が無い社もあります。まとまった量のスムージーを毎日作りたい人、家族分をまとめて仕込みたい人は、まずこの分岐から検討するのが基本です。
| メーカー | 型番 | 容量 | 消費電力 | 氷対応(公式表記のまま) | 参考価格(公式) |
|---|---|---|---|---|---|
| パナソニック | MX-X701 | 1000mL | 255W | 家庭用冷蔵庫の氷のみ使用可(サイズ・個数の記載なし) | オープン価格 |
| テスコム | TMX40A | 1000mL | 230W | 角氷は家庭用製氷皿の角氷10個まで | オープン価格 |
| ティファール | BL4201JP | 1.25L | 350W | 2〜3cm角の氷を使用 | 8,800円 |
| タイガー | SKR-W400 | 0.4L | 160W | 2.5cm角の氷、4個以内 | オープン価格 |
| 象印 | BM-SA10 | 1.0L | 225W | 「氷などの硬い材料もパワフルに粉砕」(サイズ・個数の記載なし) | 8,800円(公式直販) |
| BRUNO | BOE023 | 400mL | 250W | 氷だけなら4個、液体と一緒なら8個まで | 6,380円 |
| バイタミックス | V1200i | 2.0L | 1000W | 「硬いアボカドの種やロックアイスを砕くことができます」(サイズ・個数の記載なし) | 98,000円(保証10年) |
各社の性格を一言でまとめると、パナソニックとテスコムは1000mLクラスの汎用機で、家族分をまとめて作りたい人の中心的な選択肢です。ティファールは1.25Lの大容量モデル(BL4201JP)を含め、氷対応を前面に出したモデル構成が特徴です。象印は「クラッシュ&カット チタンコートブレード」という看板技術を掲げつつ1万円以下の価格帯で入り口需要に応えており、BRUNOも1万円以下で氷対応をうたっています。タイガーは従来型と新シリーズ「TIGER EDGE」を並行展開し、パーソナルカップを付属させる方向にかじを切っています。そしてバイタミックスだけが2.0L・1000W・保証10年という、国内メーカーとは別の土俵の仕様です。
気をつけたいのはタイガーです。タイガーは「SKR-W400」という従来型と、2025年10月発売の新シリーズ「TIGER EDGE」(SLC-A100等)の2系統があります。SLC-A100は1Lの本体に加えて0.4Lのパーソナルカップが付属し、氷は「3cm角未満」という条件です。「タイガーのミキサー」と一括りにすると、どちらの系統を指しているのか読者に伝わりません。
もう一つの注意点は、パナソニックのジャー型据置ミキサー「MX-X701」です。現行の製品一覧ページ(panasonic.jp/juice/)には掲載されておらず、個別の製品ページ自体は生産終了の表記なく残っています。そのため本記事では「現行」と断定せず、購入前に最新の取り扱い状況を公式サイトで確認することをおすすめします。
公式に価格を出している機種の中では、BRUNO BOE023(6,380円)が氷対応をうたういちばん手頃な機種です(オープン価格の機種の実売価格は後述)。「安いミキサーは氷が砕けない」というイメージを持つ人もいますが、この価格帯でも氷対応を掲げるモデルはあります(ただし条件は氷だけなら4個までと限定的です。詳しくは後述の「項目別に比べる」で確認してください)。
ボトル型派:テスコム CRUSH STORM・レコルト・ティファール・パナ タンブラーミキサー(コードレスの波はここ)
ボトル型でいま起きている大きな変化の一つは、コードレス化です。テスコムの「CRUSH STORM(TMX60A)」は充電式で本体約540g・IPX6防水、レコルトの「コードレス ソロブレンダー(RSB-6)」はUSB Type-C充電でフル充電から約20回使えます。充電式は消費電力(W)を公表していないため、コード式の機種とワット数だけで比べることはできません(詳しくはH2「消費電力の正しい見方」)。
コードレス化の波は家電メーカーだけにとどまらず、ニトリや貝印、Toffy、HARIOといった非家電メーカーも同種の製品を扱っています(各社の型番はこの記事の対象外のため未確認)。海外発のパーソナルブレンダーとしては、ブラウンと同じ発売元であるデロンギ・ジャパンが米国ブランド「nutribullet」を国内で展開しています。
コードレス機を検討するときに見ておきたいのは、充電時間と1回の充電で使える回数、そして防水性能(IPX表記)です。テスコム TMX60Aは本体がIPX6防水のため、水回りでの取り扱いに配慮した設計といえます。レコルト RSB-6は「USBカバーをしっかり取り付けた状態でIPX5相当の防水性能」と公式に明記されています(完全防水ではないため、水に浸けたり丸洗いしたりはできません。2026年9月10日確認)。RSB-6はUSB Type-C充電でフル充電に約2.5時間、1回の充電で約20回使える計算です。毎日1〜2回使う想定なら、10〜20日に1回の充電で足りる計算になりますが、来客時などまとめて何回も使う日には充電のタイミングを気にする必要が出てきます。コード式にはない手軽さと引き換えに、充電管理という新しい手間が生まれる、という点は購入前に理解しておくとよいでしょう。なお「IPX6」は、防水・防塵の等級を表すIP規格の表記の一つで、一般にIPX6は「あらゆる方向からの強い水流」に対する保護等級とされています。水回りでの扱いやすさを見る目安になる表記です(完全防水を意味するものではありません)。
| メーカー | 型番 | 容量 | コードレスか | 氷対応(公式表記のまま) | 参考価格(公式) |
|---|---|---|---|---|---|
| パナソニック | MX-XP102 | 約400mL | 電源方式の明記を確認できず(公式に充電式の記載なし) | 約2.5cm角(約15g)以下の角氷 | オープン価格 |
| テスコム | TMX60A | 600mL | ○(IPX6・約540g) | 2.5cm角程度を5個まで | オープン価格 |
| ティファール | BL150DJP | 400mL | ×(コード式) | 約2cm角の氷 | 7,500円 |
| レコルト | RSB-6 | 300mL | ○(USB Type-C・約20回/充電・IPX5相当) | 3cm角以下の氷、3〜4粒 | 7,700円 |
ハンドブレンダー派:パナソニック・山善(+公式未確認のブラウン・アイリスは正直にそう書く)
ハンドブレンダーは、鍋やコップに直接入れて少量を仕上げるための器具です。作りたてのポタージュを鍋の中でそのまま滑らかにしたり、離乳食を少量だけ用意したり、生クリームを泡立てたりと、大がかりな据置ミキサーを出すほどでもない場面で使われます。パナソニック「MX-S302」は1台4役(混ぜる・つぶす・きざむ・泡立て)をうたい、ブレンダー/チョッパーが200W、泡立て器が60Wと、アタッチメントごとに消費電力が分かれています。公式に「冷凍した食品・氷は調理できません」と明記されており、氷を砕く用途では使えません。山善「YHBA-T120(Votre マルチブレンダー)」は1台5役(混ぜる・つぶす・泡立てる・きざむ・砕く)で、ブレンダー/チョッパーが120W、泡立て器が35Wです。こちらは公式商品ページに氷の可否についての記載を確認できませんでした。
| 項目 | パナソニック MX-S302 | 山善 YHBA-T120 |
|---|---|---|
| 役数(公式表記) | 1台4役(混ぜる・つぶす・きざむ・泡立て) | 1台5役(混ぜる・つぶす・泡立てる・きざむ・砕く) |
| 消費電力 | ブレンダー/チョッパー200W・泡立て器60W | ブレンダー/チョッパー120W・泡立て器35W |
| アタッチメント構成 | ブレンダー(4枚刃ブレンダーカッター)・チョッパー・泡立て器 | チョッパー・ブレンダー・泡立て器 |
| コードの長さ | 約1.3m | 約1.9m |
| 氷への対応 | 不可(公式に「冷凍した食品・氷は調理できません」と明記) | 記載なし(公式ページに氷の可否についての記載を確認できず) |
| 定格時間(公式表記) | ブレンダー・チョッパー各1分/泡立て器2分 | ブレンダー・チョッパー1分(使用後15分以上休止)/泡立て器2分(使用後15分以上休止) |
定格時間・コードの長さは2026年9月10日に公式ページで確認しました。
離乳食用途で検討する場合は、公式ページに「離乳食」の記載があるかどうかを必ず確認してください。パナソニック MX-S302は、付属のレシピブックに離乳食レシピが掲載され、ブレンダーアタッチメントでジュース・スープ・離乳食が作れると公式に説明されています(2026年9月10日確認)。一方、山善 YHBA-T120の公式商品ページには、離乳食に関する記載は確認できませんでした(2026年9月10日確認)。記載が無いことを理由に、安全性の面で離乳食向けと判断しないでください。
ブラウンとアイリスオーヤマもハンドブレンダーを販売していますが、両社とも公式サイトが403エラーで開けず、現行機種の消費電力・氷条件・付属構成は確認できませんでした。ブラウンについては発売元デロンギ・ジャパンのプレスリリースで「アクティブブレードテクノロジー」というシャフトが上下に伸縮する仕組み、消費電力500W、回転数12,800回/分という数値を確認できましたが、これは2017年に発表されたモデル(マルチクイック9)についての情報であり、現行型番の仕様として扱うことはできません。アイリスオーヤマについても、2024年6月発売のハンドブレンダーが「1台4役(まぜる・つぶす・きざむ・泡立てる)」であることはプレスリリースで確認できましたが、型番・価格・消費電力の記載はリリースにありませんでした。両社の詳しい仕様は、公式サイトが確認できる状態になり次第、追記を検討します。
ボトル型とハンドブレンダー、実務でどこが違うか
「持ち運べる小型タイプ」というくくりでは、ボトル型とハンドブレンダーは似ているように見えますが、実際の使い勝手はかなり異なります。ここまでに確認した公式仕様をもとに、実務上の違いを整理します。
| 観点 | ボトル型 | ハンドブレンダー |
|---|---|---|
| 使う場所 | 専用容器の中だけ。容器のサイズ以上の量は作れない | 鍋・コップ・保存容器など、手持ちの器に直接入れて使える |
| 洗い物 | 容器・フタ・刃を毎回分解して洗う。パーツ数が多くなりがち | 先端のアタッチメントだけ洗えばよい機種が多い(鍋やコップ自体は別途洗う) |
| 加熱した鍋への対応 | 対応しない(容器を移し替える必要がある) | 火を止めれば鍋の中でそのまま使える機種が多い(耐熱性は取扱説明書で要確認) |
| 持ち出し・移動 | ◎。作ったらそのまま蓋をして持ち歩ける | ×。作った後は別の容器に移す前提 |
| 氷への対応 | 機種により対応(角氷のサイズ・個数の条件つき) | パナソニック MX-S302は氷不可。山善 YHBA-T120は公式に記載なし |
| 操作 | 本体にセットしてボタン操作。両手が空く | 片手(または両手)で持ち続けて動かす |
| 飛び散りにくさ | 容器にフタをして使うため飛び散りにくい | 鍋やコップの深さ・液面の量によっては飛び散りやすい |
まとめると、ボトル型は「作る場所と飲む場所を一致させたい」人向き、ハンドブレンダーは「すでにある鍋やコップをそのまま活かしたい」人向きです。離乳食のように少量をこまめに作る、あるいはポタージュのように鍋の中で仕上げたい場合は、容器を移し替えずに済むハンドブレンダーのほうが手間が少なくなります。逆に、作った分をそのまま外へ持ち出したい、洗い物を減らしたいという人には、ボトル型が向いています。
項目別に比べる
「氷OK」は条件が全部違う
ほとんどのメーカーが氷対応をうたっていますが、「対応」という言葉の中身(角氷のサイズ・個数)は1社ずつ異なります。公式表記をそのまま並べると、次のようになります。
| メーカー・型番 | 公式の条件表記 | 参考価格 |
|---|---|---|
| パナソニック MX-XP102 | 約2.5cm角(約15g)以下 | オープン価格 |
| テスコム TMX40A | 家庭用製氷皿の角氷10個まで | オープン価格 |
| タイガー SKR-W400 | 2.5cm角の氷、4個以内 | オープン価格 |
| レコルト RSB-6 | 3cm角以下の氷、3〜4粒 | 7,700円 |
| BRUNO BOE023 | 氷だけなら4個、液体と一緒なら8個まで(連続使用1分) | 6,380円 |
「安いミキサーは氷が砕けない」というイメージを持つ人は少なくありませんが、公式表記を見る限りその通説は単純には成り立ちません。6,380円のBRUNO BOE023は、氷対応を看板の一つに掲げています。ただし条件は「氷だけなら4個まで、連続使用は1分」と限定的で、たくさんの氷を一度に、何度も連続して砕くような使い方には向きません。価格の高い・安いではなく、「何個まで」「何分まで」という条件を見て選ぶのが実務的です。
「何個まで」という条件は、実際の飲み物の量に置き換えて考えると分かりやすくなります。たとえば1杯のスムージーやフローズンドリンクに使う氷の量は、家庭の製氷皿から使う分だけ取り出すことになるため、BRUNO BOE023の「氷だけなら4個」という条件で足りるかどうかは、自宅の製氷皿1回分が何個相当かによって変わります。テスコム TMX40Aの「角氷10個まで」やレコルト RSB-6の「3〜4粒」のように、機種によって基準が「個数」なのか「粒」なのかも表記が異なるため、自宅の製氷皿1回分が何個・何粒に相当するかを数えたうえで、条件と照らし合わせるのが確実です。
なお、条件の記載が見つからなかった象印(BM-SA10・BM-SS10)、バイタミックス(V1200i)、パナソニック MX-X701は、「無条件で何個でも対応」という意味ではありません。単に公式ページに角氷のサイズ・個数の条件が書かれていなかった、というだけです。購入前に取扱説明書やメーカーへの問い合わせで確認することをおすすめします。また、パナソニックのハンドブレンダー MX-S302は氷そのものが使用不可と公式に明記されているため、ハンドブレンダーで氷を砕く前提で選ぶと失敗します。
容量と価格帯——主戦場は6千円台〜9千円弱、バイタミックスだけ約10万円
公式に価格を確認できた機種を安い順に並べると、BRUNO BOE023(6,380円)、ティファール BL1601JP(7,200円)、ティファール BL150DJP(7,500円)、レコルト RSB-6(7,700円)、象印 BM-SA10(8,800円・公式直販)、ティファール BL4201JP(8,800円)と続き、バイタミックス V1200i(98,000円)だけが一段跳んで高額です。パナソニック・テスコム・タイガー・山善はオープン価格のため、店頭やECサイトでの実売価格を確認する必要があります。
| 価格帯 | 該当機種(公式価格) |
|---|---|
| 〜8,000円 | BRUNO BOE023(6,380円)/ティファール BL1601JP(7,200円)/ティファール BL150DJP(7,500円)/レコルト RSB-6(7,700円) |
| 8,000〜9,000円 | 象印 BM-SA10(8,800円)/ティファール BL4201JP(8,800円) |
| 10万円クラス | バイタミックス V1200i(98,000円・保証10年) |
バイタミックスだけが飛び抜けて高額なのは、容量2.0L・消費電力1000Wという国内勢にない仕様と、確認できた範囲では唯一の「保証10年」が理由です。価格差の理由が分からないまま「高いから良い」「安いから悪い」と決めつけず、自分が使う量・頻度に対して必要な容量とW数かどうかで判断するのが実務的です。
オープン価格の4社(パナソニック・テスコム・タイガー・山善)は公式に価格を出していないため、価格比較サイト・通販サイトで確認した実売価格の目安を参考として示します(公式価格ではなく変動する実売価格である点にご注意ください)。
| メーカー・型番 | 実売価格の目安(確認日:2026年9月10日) | 確認先 |
|---|---|---|
| パナソニック MX-X701 | 約11,290円〜 | 価格.com調べ |
| テスコム TMX40A-K | 約6,025円〜7,700円 | 価格.com調べ |
| タイガー SKR-W400-WS | 約7,047円〜9,878円 | 価格.com調べ |
| 山善 YHBA-T120(W) | 4,480円(確認時点で在庫切れ) | 山善公式ビズコム調べ |
実売価格は変動します。オープン価格のパナソニック MX-X701は、この4機種の中でも1万円台と高めの実売帯にあります。購入直前に各サイトで最新価格をご確認ください。
「1台4役」と「1台5役」は数え方の違い
ハンドブレンダーの「1台n役」という表記は、社によって数え方が違うだけで、できることの中身はほぼ同じです。
| メーカー・型番 | 役数 | 内訳(公式表記) |
|---|---|---|
| パナソニック MX-S302 | 1台4役 | 混ぜる・つぶす・きざむ・泡立て |
| アイリスオーヤマ(型番未確認) | 1台4役 | まぜる・つぶす・きざむ・泡立てる |
| 山善 YHBA-T120 | 1台5役 | 混ぜる・つぶす・泡立てる・きざむ・砕く |
見比べると、山善は「砕く」を独立した1役として数えているだけで、混ぜる・つぶす・泡立てる・きざむという中心的な機能はパナソニック・アイリスオーヤマと変わりません。役数が多い方が機能が豊富とは限らないため、役数だけで選ばず、実際に使いたい用途(離乳食・下ごしらえ・泡立てなど)がアタッチメントで対応しているかを確認してください。
消費電力(W)の正しい見方——大きいほど「砕ける」ではない
消費電力(W)は、モーターが使う電力の量であって、粉砕力そのものの実測値ではありません。「1000Wだから4倍砕ける」という理解は誤りです。
| メーカー・型番 | 消費電力 |
|---|---|
| 山善 YHBA-T120(ブレンダー部) | 120W |
| タイガー SKR-W400 | 160W |
| パナソニック MX-S302(ブレンダー/チョッパー部) | 200W |
| 象印 BM-SA10 | 225W |
| テスコム TMX40A | 230W |
| タイガー SLC-A100 | 250W |
| BRUNO BOE023 | 250W |
| パナソニック MX-X701 | 255W |
| ティファール BL1601JP | 300W |
| ティファール BL150DJP | 300W |
| ティファール BL4201JP | 350W |
| バイタミックス V1200i | 1000W |
注意:Wは「入力」であって粉砕力の実測値ではありません。W数の大小は消費する電力量の目安であり、氷やアボカドの種をどれだけ速く砕けるかを直接示す数字ではないため、W数だけで機種を序列化しないでください。また、回転数(rpm)を公式に載せていたのは、今回確認した範囲ではタイガー SLC-A100・BRUNO BOE023・ブラウンの旧モデルだけで、ほかの機種には記載が無いため、回転数での横並び比較はできません。
この表には、消費電力を公式に公表していない機種(テスコム TMX60A、レコルト RSB-6、パナソニック MX-XP102)を含めていません。テスコムとレコルトは充電式のためDC電圧・充電時間のみが公表され、コード式のW表記とは土俵が異なります。パナソニック MX-XP102は電源方式自体が公式に明記されておらず、消費電力の記載もありません。
数字だけを見ると「バイタミックスは1000Wだから一番よく砕ける」と思いたくなりますが、W数はあくまでモーターが消費する電力量であり、刃の形状・回転の伝わり方・容器の形状など、粉砕力に関わる要素は他にもあります。回転数(rpm)が分かればより実態に近い比較ができますが、今回確認した範囲で公式に回転数を載せていたのは、タイガー SLC-A100・BRUNO BOE023・ブラウンの旧モデルだけでした。したがって、この記事ではW数を「消費電力の比較」としてのみ扱い、「粉砕力の順位」としては扱っていません。
用途別おすすめ(3択)
迷ったら、次の3つのどれに近いかで選んでください。ここまで見てきた「3つの質問」「氷条件」「実務差」を踏まえた、それぞれの代表的な選び方です。
持ち運びたい人は、コードレスのボトル型が候補になります。充電の手間はありますが、作った場所と飲む場所を一致させたい人には有力な選択肢です。鍋やコップで少量だけ仕上げたい人は、ハンドブレンダーが手間の少ない選択です。ただし今回確認した範囲では、氷に対応するとうたうハンドブレンダーは見つからなかったため、氷を使いたい場合は据置ミキサーとの併用も検討してください。まとまった量や氷をしっかり扱いたい人は、据置ミキサーが本命です。価格帯の入り口を知りたい場合は、1000mLで氷にも対応するテスコム TMX40Aが目安です(実売価格は本記事の価格表をご覧ください)。少人数ぶんを作れれば十分で、置き場所を小さくしたい場合は、400mLのBRUNO BOE023のような小容量機も選べます。
| こんな人に | 向いている器具 | 代表機種 |
|---|---|---|
| 気軽に、作ったらそのまま持ち歩きたい | ボトル型(コードレス) | レコルト RSB-6 |
| 鍋の中や少量をサッと仕上げたい・離乳食も | ハンドブレンダー | パナソニック MX-S302 |
| まとまった量を作りたい・氷も使いたい | 据置ミキサー | テスコム TMX40A |
よくある質問
Q. ミキサーとブレンダー、結局どちらを買えばいいですか?
A. 名前ではなく形で選んでください。作ったらそのまま飲みたいなら「ボトル型」、鍋や少量の下ごしらえに使いたいなら「ハンドブレンダー」、まとまった量や氷を扱いたいなら「据置ミキサー」です。呼び名は各社バラバラなので、「ミキサー」と「ブレンダー」の両方の言葉で探し、商品ページの写真や説明で実際の形を確認したうえで選んでください。
Q. 氷は絶対に砕けますか?
A. 「氷対応」をうたう機種でも、角氷のサイズ・個数の条件は公式に決まっています。条件を超える量や大きさを入れると、故障の原因になったり、うまく砕けなかったりします。購入前に、自宅の製氷皿で作る氷のサイズと、機種の公式条件を照らし合わせてください。
Q. ハンドブレンダーで氷は使えますか?
A. 機種によります。パナソニック MX-S302は「冷凍した食品・氷は調理できません」と公式に明記されており、氷不可です。山善 YHBA-T120は公式ページに氷の可否についての記載を確認できませんでした。ハンドブレンダーで氷を砕くことを前提に選ぶのはおすすめしません。
Q. ジューサーとミキサーは何が違いますか?
A. ジューサーは果汁と繊維を分けて取り出す器具です(低速タイプは材料を圧縮しながらすりつぶし、高速タイプはカッターで切削しながら絞ります)。ミキサーは素材を丸ごと攪拌するため、繊維も一緒に容器に入ります。仕組みが異なる別の器具として扱ってください。
Q. 「1台4役」「1台5役」は多いほうがお得ですか?
A. 役数の数え方は社によって違い、山善は「砕く」を独立の1役として数えているだけで、混ぜる・つぶす・泡立てる・きざむという中心機能はパナソニックやアイリスオーヤマとほぼ同じです。役数の多さではなく、実際に使いたい用途にアタッチメントが対応しているかで選んでください。
Q. 値段の高いミキサーとの違いは何ですか?
A. 今回確認した範囲では、価格差の理由として明確なのは容量・消費電力・保証年数です。たとえばバイタミックス V1200iは2.0L・1000W・保証10年と、6千〜1万円台の国内勢より仕様が明確に大きく、その分価格も高くなっています。ただし「高いほど粉砕力が上」と単純に言い切れる数値(回転数など)は各社ほぼ非公表のため、価格差の理由が分からないまま高い機種を選ぶ必要はありません。自分が使う量と頻度に見合った容量・機能かどうかで判断してください。
Q. お手入れが楽な器具はどれですか?
A. ハンドブレンダーは、先端のアタッチメントだけを洗えばよい機種が多く、洗うパーツ自体は少なめです。据置ミキサー・ボトル型は、容器・フタ・刃を分解して洗う必要があり、パーツ数は増えます。ただしパーツが食洗機に対応しているかどうかは機種ごとに条件が異なり、この記事の対象機種すべてで公式に確認できているわけではありません。手洗いか食洗機かは、購入前に各社の取扱説明書で確認してください。
買う前の注意
器具の種類とメーカーが決まったあとも、購入前に確認しておくと失敗が減る項目があります。スペック表の数字だけでは分からない、実際の使い勝手に関わる点をまとめました。
連続使用時間は機種ごとに大きく違う
「一度にどれだけ連続して使えるか」は、公式の連続使用時間・定格時間の表記で確認できます。今回確認した範囲では、次のように機種ごとの差が大きく出ています。
| メーカー・型番 | 連続使用時間・定格時間(公式表記) |
|---|---|
| BRUNO BOE023 | 連続使用1分 |
| テスコム TMX60A | 定格時間(連続使用可能時間)40秒動作/30分休止 |
| レコルト RSB-6 | 定格時間50秒 |
| パナソニック MX-S302 | ブレンダー・チョッパー各1分/泡立て器2分 |
| テスコム TMX40A | 定格時間(連続使用可能時間)4分使用、2分休止のくり返し使用で合計15分まで |
| バイタミックス V1200i | 定格時間 6分30秒 |
| 山善 YHBA-T120 | ブレンダー・チョッパー1分(1分使用ごとに15分以上休止)/泡立て器2分(2分使用ごとに15分以上休止) |
連続使用時間・定格時間は公式ページの表記をそのまま並べています(2026年9月10日確認。テスコム TMX40A・バイタミックス V1200i・山善 YHBA-T120 の行は2026年9月13日確認)。パナソニック MX-X701・MX-XP102、ティファール3機種、タイガー2機種、象印は、今回確認した公式の商品・仕様ページに連続使用時間の記載が見つかりませんでした(取扱説明書は未確認)。
- 連続使用時間が短い機種があります(例:BRUNO BOE023は連続使用1分の条件)。まとめて何回も使う予定がある場合は、公式の連続使用時間の条件を確認してください。
- 氷を使う予定がある場合は、自宅の製氷皿で作る角氷の実際のサイズを測ってから、機種ごとの公式条件と照らし合わせてください。
- パーツの洗いやすさ(食洗機対応かどうか)は機種ごとに条件が異なります。この記事の対象機種では公式に食洗機対応の可否をすべて確認できていないため、購入前に各社の取扱説明書やお客様相談窓口で確認してください。
- コード式の場合、コードの長さは機種によって差があります(公式確認分で約1.0m〜約1.9m。例えば山善 YHBA-T120は約1.9m)。設置場所によっては選ぶ基準になります。
- ボトル型・据置ミキサーは、容器のサイズを超える量は一度に作れません。作りたい量(1人分か、家族分か)に対して容量が足りているかを、公式の容量表記(mL・L)で確認してください。
- 充電式(コードレス)の機種は、フル充電あたりの使用回数や充電時間が公式に決まっています。毎日使う予定なら、充電のタイミングも含めて運用をイメージしておくと安心です。
- 保証年数はメーカーによって差があります。公式ページで確認できた保証期間は、テスコム TMX60A・ティファール3機種(BL4201JP・BL1601JP・BL150DJP)・山善 YHBA-T120 が1年、バイタミックス V1200i が10年でした(2026年9月13日確認)。そのほかの機種の保証年数は今回確認していません(例えばBRUNOは公式に「+550円でメーカー保証を1年延長」という記載があり、標準保証の存在がうかがえます)。長く使いたい人は、購入前に保証内容を販売店・メーカーに確認してください。
- 離乳食用途で使う場合は、公式または公式販売店の商品ページに「離乳食」の記載がある機種かどうかを確認してください。記載が無い機種を安全性の面で離乳食向けと判断しないでください。
下ごしらえ家電まわりでは、置き場所や周囲のすき間も選び方に関わってきます。電子レンジの設置に関する記事も参考にしてください:電子レンジは周囲10cmあける?
まとめ
ここまで、呼び名の翻訳表、3つの質問、主要メーカーの看板機能、氷条件の横並び、消費電力の見方を確認してきました。最後にもう一度、押さえておきたい点だけをまとめます。
押さえておきたい5点
- ✔ ミキサーとブレンダーは別物ではなく、違いは「呼び名」と「形」から生まれている
- ✔ 3つの質問(そのまま飲みたい/鍋で少量/量と氷)で、据置・ボトル型・ハンドブレンダーのどれが必要かが決まる
- ✔ 「氷OK」は角氷のサイズと個数の条件を必ず確認する。条件の記載が無い機種は「無条件」ではなく「未記載」
- ✔ 消費電力(W)は粉砕力の実測値ではないため、W数だけで機種を比べない
- ✔ 「1台n役」は数え方の違いであり、役数の多さ=機能の多さではない
今日やることは、この記事の「3つの質問」に自分の使い方を当てはめて、どの分岐(据置ミキサー・ボトル型・ハンドブレンダー)に自分が入るかを1つ決めることです。そこから先の機種選びは、この記事のメーカー別紹介と項目別比較を参考にしてください。
注記:数字の細かい条件
- ハンドブレンダーはアタッチメントごとに消費電力が異なります。パナソニック MX-S302はブレンダー/チョッパーが200W、泡立て器が60W。山善 YHBA-T120はブレンダー/チョッパーが120W、泡立て器が35Wです。1つの数字で代表させていません。
- コードレス機(テスコム TMX60A、レコルト RSB-6)は消費電力(W)を公表していないため、本記事の消費電力比較には含めていません。テスコム TMX60AはDC5V/2A・充電約2時間30分、レコルト RSB-6はDC5V 1.0A・充電約2.5時間・フル充電で約20回、という条件が公式に記載されています。
- タイガーは「SKR-W400」(従来型)と「TIGER EDGE SLC-A100」(2025年10月発売の新シリーズ)の2系統があり、氷条件も「2.5cm角4個以内」と「3cm角未満」で異なります。
- パナソニックのジャー型据置ミキサー「MX-X701」は、現行の製品一覧(panasonic.jp/juice/)には掲載がありません(2026年8月28日確認)。個別ページ自体は生産終了の表記なく残っているため、「現行」と断定せず、購入前に最新の取り扱い状況を確認してください。
- 象印 BM-SA10・BM-SS10は、公式商品ページに角氷のサイズ・個数の条件記載がありません。取扱説明書までは確認できていません。
- 回転数(rpm)を公式に載せていたのは、今回確認した範囲ではタイガー SLC-A100(仕様表に「回転数(約)50Hz:7400回/分 60Hz:7400回/分」)、BRUNO BOE023(製品説明に低速時14,000回・高速時17,000回)、ブラウンの旧モデル(マルチクイック9・2017年リリース時点で12,800回/分)だけでした(2026年9月13日確認)。ほかの機種には記載が無く、回転数の横並び比較はできません。
- ブラウン・アイリスオーヤマの現行機種は、公式サイトが403エラーのため詳細仕様を確認できませんでした。「非対応」「無い」という意味ではなく、単に確認できなかったことを明記しています。
- ティファールの家電型番(BL4201JP・BL1601JP・BL150DJP)は、公式ページで実在を確認済みです。楽天等での型番照合はこの家電型番を基準にしています。
- バイタミックスは今回V1200iのみを実査しました。同社にはAscent(A2500i等)・Explorianといった他シリーズもありますが、日本向けの現行ラインアップ全容は公式ページから取得できず、今回は対象に含めていません。
- 山善のボトル型(YME-540・YMF-280)は、呼び名の存在のみを確認し、容量・消費電力・氷条件などの詳しい仕様は今回実査していません。
出典
- パナソニック公式 MX-X701 製品ページ/仕様ページ(確認日:2026-08-28)
- パナソニック公式 MX-XP102 製品ページ/仕様ページ(確認日:2026-08-28)
- パナソニック公式 MX-S302 製品ページ/仕様ページ(確認日:2026-08-28)
- テスコム公式 TMX40A 製品ページ(確認日:2026-08-28)
- テスコム公式 TMX60A 製品ページ(確認日:2026-08-28)
- ティファール公式 BL4201JP 製品ページ(確認日:2026-08-28)
- ティファール公式 BL1601JP 製品ページ(確認日:2026-08-28)
- ティファール公式 BL150DJP 製品ページ(確認日:2026-08-28)
- バイタミックス公式 V1200i 製品ページ(確認日:2026-08-28)
- BRUNO公式 BOE023 製品ページ(確認日:2026-08-28)
- タイガー公式 SKR-W400 製品ページ(確認日:2026-08-28)
- タイガー公式 SLC-A100(TIGER EDGE)製品ページ(確認日:2026-08-28)
- 象印公式 BM-SA10 製品ページ(確認日:2026-08-28)
- レコルト公式 RSB-6 製品ページ(確認日:2026-08-28)
- 山善 YAMAZEN BOOK YHBA-T120 商品ページ(確認日:2026-08-28)
- デロンギ・ジャパン プレスリリース(ブラウン マルチクイック9)(確認日:2026-08-27)
- アイリスオーヤマ プレスリリース(ハンドブレンダー)(確認日:2026-08-27)
- デロンギ・ジャパン プレスリリース(nutribullet 国内展開)(確認日:2026-08-27)
- パナソニック公式 ミキサー・ジューサー ラインアップ(確認日:2026-08-28)
- パナソニック公式 用途に合わせて使い分け(ミキサー・ハンドブレンダー・フードプロセッサー・ジューサー)(確認日:2026-09-10)
- パナソニック公式 MX-S302 仕様ページ(定格時間の再確認)(確認日:2026-09-10)
- 山善 YAMAZEN BOOK YHBA-T120 商品ページ(定格時間・離乳食記載の再確認)(確認日:2026-09-10)
- レコルト公式 RSB-6 製品ページ(防水性能・定格時間の再確認)(確認日:2026-09-10)
- テスコム公式 TMX60A 製品ページ(定格時間の再確認)(確認日:2026-09-10)
- 2026-09-13 の再確認:テスコム公式 TMX40A(定格時間)/バイタミックス公式 V1200i(定格時間・保証)/山善 YHBA-T120(保証)/テスコム公式 TMX60A(保証)/ティファール公式 BL4201JP・BL1601JP・BL150DJP(保証)/タイガー公式 SLC-A100(回転数)/BRUNO公式 BOE023 製品情報(回転数)/パナソニック公式 用途に合わせて使い分け(ジューサーの仕組み)
- 実売価格の参考(公式価格ではなく価格比較サイト調べ):価格.com パナソニック MX-X701/価格.com テスコム TMX40A-K/価格.com タイガー SKR-W400-WS/山善公式ビズコム YHBA-T120(確認日:2026-09-10)
価格・仕様は変更されることがあります。購入前に、上記リンクから最新の公式ページをあわせてご確認ください。ブラウン・アイリスオーヤマの現行機種の詳細仕様が公式サイトで確認できるようになった際は、追記を検討します。
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