オイルヒーターの電気代は本当に高い? 1時間の電気代は消費電力Wしだい、1日の差はつける時間とWの段で開く

暖房器具

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オイルヒーターは電気代が高いと言われがちですが、当サイトが各社の公式数値を並べ直すと、1時間あたりの電気代を決めているのは「オイルヒーターという方式」ではなくW(消費電力)でした。この記事は暖房器具シリーズの5本目として、Wの段階・使う時間・畳数の前提の3つだけに絞って、公式の数字を並べます。当サイトは2026年9月18日にデロンギ公式サイト、コロナ公式サイト、ダイニチ公式サイト、全国家庭電気製品公正取引協議会のページを読み直しました。

先に3行で

  • 1時間あたりの電気代はWで決まります。デロンギ RHJ21F0812-WHの最大1200Wは、セラミックファンヒーターの1200Wと同じ約37円です(当サイトの計算・単価31円/kWh)
  • 差が出るのは「つける時間」です。メーカー自身の試算前提を見ても、コロナのオイルレスヒーターは1日17時間、コロナのコアヒートは1日4時間、ダイニチのセラミックファンヒーターは1日6時間と、そもそも想定している使い方が違います
  • デロンギ公式は「サーモスタットにより電源OFFになっているときは電気代はかからず」と説明しています。同じ製品ページの末尾には、断熱のよい部屋か、ときどき使う用途にだけ向いている旨の記載が英語で添えられています(デロンギ公式〔英語表記〕の要旨)

方式ごとの選び方(セラミックファンヒーター・オイル系・電気ストーブ・パネルヒーター)は電気暖房器具はどれを選ぶ?4方式の違いで扱っています。「1200Wの熱はどれも同じ」という物理の説明はそちらに譲り、この記事はWの段階・つける時間・畳数の前提の3点だけを深掘りします。

このシリーズ(暖房器具・全7本)の目次

暖房器具の記事は7本で1組。これは5本目です。

  1. 電気暖房器具はどれを選ぶ?4方式の違い(公開済み)
  2. ダイニチの暖房器具の機能(公開済み)
  3. コロナの暖房器具の機能(公開済み)
  4. 入浴前に脱衣所を暖める|消費者庁の5つの注意点と、暖房器具のどこを見るか(公開済み)
  5. オイルヒーターの電気代は本当に高い?(この記事)
  6. 暖房器具は方式の段ごとにどれがいい?(公開済み)
  7. 暖房器具の新着情報

1時間の電気代はWで決まる

W別(500・550・700・1200・1500)の1時間あたりの電気代棒グラフ(15.5円・17.05円・21.7円・37.2円・46.5円)。当サイトが単価31円/kWhで計算

電気を熱に変える効率はどの方式でもほぼ同じで、1時間あたりの電気代を決めるのはW数と使う時間の2つだけです。これは電気暖房器具はどれを選ぶ?4方式の違いで扱った内容なので、ここでは当サイトが計算した「1時間あたりの電気代」の表だけを並べます。

当サイトの計算(W÷1000×時間×31円/kWh。計算結果をそのまま書いています)

W 1時間あたり 該当
500W 15.5円 RHJ21F0812-WHの最小段
550W 17.05円 HX-TS1の弱運転
700W 21.7円 RHJ21F0812-WHの中段
1200W 37.2円 RHJ21F0812-WHの最大段・HX-TS1の強運転
1500W 46.5円 MDHU15-PB

RHJ21F0812-WHの最大段(1200W)とHX-TS1の強運転(1200W)は、同じWなので1時間あたりの電気代も同じ約37円です。方式が違っても、Wが同じなら1時間の電気代は変わりません。

デロンギ2機種は何Wで動き、いつ電気代がかからなくなるのか

デロンギ2機種の消費電力表。RHJ21F0812-WHは500W・700W・1200Wの3段階、MDHU15-PBは1500W

デロンギRHJ21F0812-WH(ヴェルティカルド オイルヒーター)は、消費電力を500W・700W・1200Wの3段階で調整できます。公式の広さの目安は「~10畳*¹まで」(*¹デロンギ自社実験による。試験条件:新省エネルギー基準・外気温5℃・5面接触。日本電機工業会自主基準では約8畳まで)で、平均表面温度は約80℃、24時間ON/OFFタイマーは30分刻みで設定できます。価格は公式で26,800円(税込)です。

デロンギMDHU15-PB(マルチダイナミックヒーター)はオイルを使わない「ゼロ風暖房」で、消費電力は1500Wです。「5つの発熱モジュールを32通りの組み合わせで秒単位でコントロール」するオートアダプティブテクノロジーが看板機能で、公式の試算では「室温が20℃に達するまでに必要な時間は、わずか25分」(試験条件:空気温度〔床上150cm〕・1500Wモデル/11畳居室・新省エネルギー基準/外気温5℃・5壁面外気接触)としています。広さの目安は「~13畳*¹まで」(*¹デロンギ自社実験による。試験条件は同上。日本電機工業会自主基準では約10畳まで)、価格は公式で94,800円(税込)です。MDHU15-PBのW段階の切り替え方法は、当サイトが確認した本文テキストには記載が無いため書いていません。

電気代について、デロンギ公式はRHJ21F0812-WHのページでこう説明しています。「電源のON/OFFを自動的に繰り返してお好みの室温を一定に保ちます。…サーモスタットにより電源OFFになっているときは電気代はかからず経済的です。」つまり最大1200Wのまま常に運転し続けるわけではなく、設定温度に達すればサーモスタットが止める仕組みです。

差が出るのは「つける時間」

各社の電気代試算が前提にした1日の運転時間の横棒グラフ。コロナのオイルレスヒーターは17時間、コロナのコアヒートは4時間、ダイニチのセラミックファンヒーターは6時間

同じ暖房器具でも、メーカー自身が電気代を試算するときに前提にしている「1日の運転時間」はまったく違います。

製品 試算の前提(公式の逐語)
コロナ ノイルヒート DHS-1526(オイルレスヒーター) 「1日17時間運転(プログラムタイマー2の初期設定)」「1シーズン:6ヵ月(11月~4月)」「畳数:13畳」「電力料金目安単価31円/kWh」
コロナ コアヒート DH-1226R(電気ストーブ) 「1日4時間、6ヵ月間使用」
ダイニチ EF-H1200H(セラミックファンヒーター) 「1日6時間、1カ月30日として6カ月間」

当サイトの計算(1200Wで最大のまま連続運転したと仮定した場合の、1日あたりの上限):1日4時間で148.8円、6時間で223.2円、17時間で632.4円です。これはサーモスタットや自動運転で出力が下がる時間を引いていない「上限」で、実際にかかる電気代ではありません。「オイルヒーターの1日の電気代は632円」のような書き方はしません。

読み方としては、同じWでも、17時間つける前提の器具と4時間の器具では1日の上限が4倍以上違います。1時間の電気代はWで決まるので、1日の電気代の差は、つける時間とWの段で決まります。ここに挙げた17時間はコロナのオイルレスヒーター(ノイルヒート)の試算前提で、デロンギのオイルヒーターの前提ではありません。

畳数の目安は断熱のよい部屋が前提

畳数目安の比較表。デロンギ自社実験(RHJ21F0812-WH10畳・MDHU15-PB13畳)と日本電機工業会自主基準(8畳・10畳)を並べた図

デロンギ公式の畳数目安は、RHJ21F0812-WHが「~10畳*¹まで」、MDHU15-PBが「~13畳*¹まで」です。*¹はいずれも「デロンギ自社実験による。試験条件:新省エネルギー基準 外気温5℃、5面接触。」という注記で、RHJ21F0812-WHのページはこれに続けて「日本電機工業会自主基準では約8畳まで」、MDHU15-PBのページは「日本電機工業会自主基準では約10畳まで」と、それぞれ別々に、より狭い目安を併記しています。どちらの基準がその部屋に当てはまるかは、部屋の断熱性能しだいで変わります。

両機種の公式ページの末尾には、英語で一文が添えられています。デロンギ公式(英語)の記載の要旨は「断熱のよい部屋か、ときどき使う用途にだけ向いている」というものです。断熱の弱い部屋を主暖房として長時間暖め続ける使い方は、この記載が想定している範囲の外側にあると考えられます。

電気代の単価はどこから来ているか

燃料別(電気・灯油・ガス)の単価と出どころの表。電気31円/kWh、灯油121円/L、ガスは未確認

この記事の計算に使った31円/kWhという単価がどこから来ているか、ほかの燃料と比べてどう扱われているかをまとめます。

燃料 当サイトが確認できたこと
電気 31円/kWh(税込)。全国家庭電気製品公正取引協議会が「令和4年7月22日に改定された」目安単価として公表。この記事の計算に使用
灯油 コロナが2026年8月18日付リリースの試算で使った値=「灯油価格121円/L(税込)(2026年1月5日 全国平均店頭価格 資源エネルギー庁発表)」。当サイトは資源エネルギー庁の原本を開けておらず、コロナがこの値を使っていることだけを書いています
ガス 公的な目安単価は見つけられませんでした。ガス機器メーカーの公式Q&Aは使用量の目安までで、単価は契約によります

電気代の単価(31円/kWhと27円/kWh)をそろえて比べる話は入浴前に脱衣所を暖める|消費者庁の5つの注意点と、暖房器具のどこを見るかでも扱っています。灯油・ガスとの比較はこの記事の範囲外です。

オイルヒーターを買わなくてよい人

  • 脱衣所やトイレで、入浴の前後だけ短時間使いたい人。デロンギの2機種は部屋全体をじっくり暖める設計で、MDHU15-PBでも室温20℃まで25分かかります(条件つき)。短時間で足りるなら、暖房器具は方式の段ごとにどれがいい?のセラミックファンヒーターの段を見てください
  • 断熱の弱い部屋や、広い部屋を主暖房として暖めたい人。公式の畳数目安は新省エネルギー基準の断熱を前提にしています。主暖房を探しているならエアコンのメーカーはどこがいい?を確認してください
  • 電気代を「方式」で下げたいと考えている人。1時間あたりの電気代はW数で決まり、オイルヒーターだから高い・セラミックファンヒーターだから安い、という差はありません
  • 10畳以下の部屋で選ぶ人は、MDHU15-PB(94,800円)を選ぶ理由が薄いかもしれません。デロンギ自社実験の目安(10畳)以下ならRHJ21F0812-WH(26,800円)で足ります。これは暖房器具は方式の段ごとにどれがいい?でオイルヒーターの段が出した結論と同じです

商品カードについて

この記事の商品カードは3枚用意しています。デロンギ2機種の公式価格(税込)はRHJ21F0812-WHが26,800円、MDHU15-PBが94,800円です(2026年9月18日確認)。記事の中の商品カードに出る価格は販売店の表示で、日々変わります。

よくある質問

Q. オイルヒーターは電気代が高いですか?
A. 1時間あたりの電気代はW数で決まり、方式そのものでは決まりません。デロンギRHJ21F0812-WHの最大1200Wは、セラミックファンヒーターの1200Wと同じ約37円です(当サイトの計算・31円/kWh)。1日の電気代の差は、つける時間とWの段で決まります。

Q. 1日つけっぱなしにすると、いくらかかりますか?
A. 当サイトは実際の1日あたりの電気代を持っていません。1200Wで最大のまま連続運転したと仮定した上限は、4時間で148.8円、6時間で223.2円、17時間で632.4円です(当サイトの計算)。実際はサーモスタットや自動運転で出力が下がる時間があるため、これより低くなります。

Q. 何畳まで暖められますか?
A. RHJ21F0812-WHは約10畳まで、MDHU15-PBは約13畳まで(いずれもデロンギ自社実験・新省エネルギー基準・外気温5℃・5面接触の条件)です。日本電機工業会自主基準に置き換えると、それぞれ約8畳・約10畳までとより狭くなります。どちらも断熱のよい部屋が前提です。

Q. RHJ21F0812-WHとMDHU15-PBはどちらを選べばいいですか?
A. デロンギ自社実験の目安(10畳)以下ならRHJ21F0812-WH(26,800円)で足ります。MDHU15-PBはオイルを使わない「ゼロ風暖房」で、5つの発熱モジュールを32通りに制御する機能がありますが、価格は94,800円です。暖房器具は方式の段ごとにどれがいい?でも同じ結論にしています。

Q. 電気代の単価はどこから来ていますか?
A. 全国家庭電気製品公正取引協議会が公表する31円/kWh(税込・令和4年7月22日改定)です。灯油はコロナがリリースで121円/Lという値を使っていますが、当サイトは資源エネルギー庁の原本を確認できていません。ガスの公的な目安単価は見つけられませんでした。

まとめ

  • 1時間あたりの電気代はWで決まります。デロンギRHJ21F0812-WHの最大1200Wは、セラミックファンヒーターの1200Wと同じ約37円です(当サイトの計算・31円/kWh)
  • 差が出るのは「つける時間」です。コロナのオイルレスヒーターは1日17時間、コロナのコアヒートは1日4時間、ダイニチのセラミックファンヒーターは1日6時間という試算前提の違いがあります
  • デロンギ公式は、設定温度に達すればサーモスタットで電源が切れ、その間は電気代がかからないと説明しています。同じページの英語表記は「断熱のよい部屋か、ときどき使う用途にだけ向いています」(当サイト訳)です
  • デロンギ自社実験の目安(10畳)以下ならRHJ21F0812-WH(26,800円)で足ります。断熱や畳数に不安があるなら、主暖房はエアコンのメーカーはどこがいい?を確認してください

今日やることは1つだけ。部屋の畳数と、1日に何時間つけるつもりかを先に決めてください。その2つが決まれば、この記事の表からそのまま1時間あたりの電気代を当てはめられます。

注記:数字の条件

  • 「1時間あたりの電気代」の計算はすべて当サイトが行ったもので、W÷1000×時間×31円/kWhという式の計算結果をそのまま書いています。31円/kWhは全国家庭電気製品公正取引協議会が公表する目安単価(令和4年7月22日改定)です
  • 「1日あたりの上限」の計算(148.8円・223.2円・632.4円)は、1200Wで最大のまま連続運転したと仮定した数字です。サーモスタットや自動運転で出力が下がる時間は引いていません。実際の電気代はこれより低くなります
  • 畳数の目安はデロンギ自社実験(新省エネルギー基準・外気温5℃・5面接触)によるもので、日本電機工業会自主基準に置き換えるとより狭い数字になります(本文に記載)
  • MDHU15-PBのW段階の切り替え方法は、当サイトが確認した本文テキストに記載が無いため書いていません。「確認できず」は当サイトが見つけられなかったという意味で、その機能が存在しないという意味ではありません
  • シャープHX-TS1の仕様(強1200W・弱550W、1時間あたりの電気代 強約37円・弱約17円)は、当サイトが2026年9月19日に再確認しました(この記事の他の項目の確認日は2026年9月18日です)
  • 灯油の単価(121円/L)はコロナが2026年8月18日付リリースの試算で使った値で、資源エネルギー庁が発表した数字として引用されています。当サイトは資源エネルギー庁の原本を開けておらず、原本の内容を確認していません
  • 当サイトはこれらの機種を購入・使用しておらず、暖かさの実感評価は行っていません

出典(2026年9月18日に当サイトが確認)

引用は原文どおりです。Wの段階・畳数・電気代の試算条件はいずれも各社の公式ページ・公式リリースによります。当サイトは今回取り上げた機種を購入・使用しておらず、体感の評価は行っていません。

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